第29話 スケルトン、直談判を検討する。

とりあえず、マナが不十分な状態では活動出来ないからな・・・。


不本意だが、あの教皇二人に後で、なんか良い方法が無いか聞いてみるとしようと思う・・・流石に、散々迷惑かけた後に、神々に救援を求めるのは、いくら何でも無いな・・・普通に堪忍袋が切れるよなぁ・・・。


その前に、あの二人から聞く前に、手紙の解析か・・・。


しかし、マナが足りん、足りな過ぎる・・・このままじゃ大した活動が出来んしなぁ・・・どうやって回復を早めるか・・・直接教皇に聞けないのが痛い・・・。


一層の事、神と言う『あの爺さん』に直談判してみるか?


正直手詰てづまり感があるしな・・・混濁は十分に広げた、が・・・本人の感性によって変わるからな・・・良いか悪いなどの評価は。


・・・はぁ、どちらにしても目先のマナが足りん。


隊長に『マナエーテル』を頂いても、焼け石に水だしなぁ・・・。


人から生命力を奪ってマナに変える方法は有るらしいが・・・流石にそれは最終手段だろう・・・それは人がやる所業しょぎょう逸脱いつだつした・・・鬼畜きちくに成り下がる行為だ。


正に、お金が無い状態みたいな事になってるなぁ・・・どうしたらいいのか。


・・・


やはり、ある程度、自然回復してからでないと、まともに行動出来んか・・・ジタバタしてもどうしようも無い様だな。


方針だけでも考えようか?


・・・


・・・しかし。


・・・星が綺麗きれいだ。


・・・


何時からだろうか? 星をその様に見る事をしなくなったのは・・・


なんだろうな・・・。


何時いつも、がむしゃらに全力で頑張ってきた・・・色んなモノを犠牲にして。


間違えではない・・・が、なんかむなしいな。


・・・


・・・よく分からないが、それを考える余裕が無かった。


その方が、ある意味良かったかもしれないが・・・。


気付くと辛い気持ちがこみ上げてくる・・・。


・・・


何でも、出来るだけ一人で物事を解決してきた・・・。


今になって『他の者に頼る』か・・・。


頼り方なんて、よく分からんよ・・・切った張ったの世界で生きてきたからな。


裏切りなど当たり前にある世界で・・・他の者に頼ると言う難しさ・・・理解できる奴は余りいないだろうなぁ・・・。


・・・


ここは、居心地が良すぎる・・・。


なんて言うか・・・ここには俺が渇望かつぼうしていたモノが多すぎるんたよなぁ・・・。


一層の事、簡単に裏切る者ばかりなら良いのに・・・。


そしたら、切り捨てる事も躊躇ためらわないのに・・・。


・・・


おぉ、流れ星か・・・。


そう言えば、昔、誰かが『流れ星が消える間に願い事をするとかなうんだよ』なんて言ってたなぁ・・・。


懐かしいな・・・。


幼いころ、それを本気にして一晩中、流れ星を探し続けて事あったなぁ・・・。


今思うと・・・バカだよなぁ。


でも、ある意味、夢があって良かったんだよな・・・あの頃は。


・・・


おぉ、また流れ星か・・・。


キレイだなぁ・・・。


一瞬だけど、そこにドラマがある様な・・・。


はかない光か・・・闇夜でしかかがやけないような・・・。


何だろうなぁ・・・あの時、皆の命を救う為に散っていった者たちの人生・・・そんな気がする。


・・・そうだな、黙禱もくとうしよう。


儚く散っていったの為に・・・。


・・・そして、似た様な惨劇さんげきが起きない様に。


・・・心にきざもう。


俺も、いつかはその一人になるだろう・・・。


願わくは、その様に思ってくれる者が、一人でも多くいて欲しいものだ・・・。


・・・


・・・


・・・しかし、夜空がキレイだ。


・・・夜空の星がこんなに綺麗きれいだったとは。


昔はそんな事も思っていたんだろな・・・忘れていた。



・・・さて。


マナは全然溜まっていないが、自身の状況確認をするしよう・・・。


記憶の改ざんは・・・されてない様だ。


ただ、断片的に他の者の記憶を入れられた可能性も否定出来ない・・・。


まぁ、あの爺さんの気分次第で、どうにでも変わってしまうからな・・・


・・・気にしても仕方が無い。


問題は、その記憶をもと判断はんだんするので、現時点での状況に悪影響が『有る』か『無い』か、だけだしな・・・


・・・


ただ、性格は・・・されているかもしれないな・・・人として・・・真面まともな人格に修正されている様な気がする。


・・・今までが真面でなかった環境下だったからな。


まぁ、真面な人格なら、うのむかしに死んでるわ。


あれは、あれで・・・生きて行くため・・・性格が適正化されたと言うべきか?


あれが適正と言うなら、あの環境自体が狂っているな・・・。


あの明るい星の様に、道しるべみたくなるモノがあれば、やり易いのだが・・・。


そう、あの明るい星の様に・・・。


・・・ん?


なんか、輝きが増してね?


いやいや、そんな訳ないよな?


・・・


・・・なんか、星のサイズが大きくなっている様な?


・・・


おい!やっぱり、段々と輝きが増して近付いてきてるぞ!


ヤバい! くそぉ!油断した!


早く落下地点を演算せんと!!!


くっそぉぉぉ!!! 高速で演算しているが、落下後の対策まで間に合いそうもないぞ!!!


くっ・・・また、【オプティマ】が発動するのか?


・・・大丈夫だ!!! ここで死ぬ事は無いはずだ。


「俺が死んだら詰まらないんだろ!クソ爺!!! 信用しているからな!」


俺は、現時点で出来る限りの能力を解放した!


『【オプティマ】発動開始・・・【ラプラス】作動』


そのせいで、意識が遠のくが詠唱は止まらない!


『・・・通常対応不可能・・・回避不能! ・・・緊急! 作動レベル最大に緊急変更! 緊急事態により最終手段に移行【アルティマ】発動準備開始・・・』


『マジか!! 最終手段ってなんだよ!!!』と思った瞬間、本日二度目の気絶をしてしまう・・・が、【オプティマ】のせいで詠唱は続く。


そして、最後の呪文を唱える!


「【アルティマ】」


その呪文を唱えた瞬間、ナッシュ自身が魔法陣を支える媒体ばいたいとなり、巨大な立体魔法陣が空に描かれ始める!


そして、あらゆる力の地脈などに強制接続し始めた!

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