第2話
「CEO(しゃちょう)、また突拍子もないことを考えてますね!」
ルイーゼが半歩身をひきながら、こちらを鋭くにらんだ。
「ぬ、ルイ、お前こころを読めるのか……?」
私は一歩よろめきながら後退する。
「心なんて読みません、いい加減、CEOの異常な行動パターンになれただけです!」
「偉いぞ、ルイ。人間は学習するからこそ、人間だ。その調子で、さっきの私の発言も理解するんだ」
「できてしまったら、わたしも同類、変人奇人の仲間になっちゃうじゃないですか!」
こちらの発言に、彼女はいちいち全力で反応してくれる――本当にからかい甲斐がある。思わず笑みをこぼしてしまう。米陸軍特殊部隊デルタフォースのファニー小隊出身だということで雇ったが、思わぬ特典がついていた。
私の表情からやっと彼女はからかわれていたことに気づき、顔をしかめる。重労働をこなしたみたいに、大きく息をついた。
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