第13話:死返玉(まかるがえしのたま)
「紅を取り戻しに人間界にやってきた「天婦羅童子」のせいで俺は雷を落とされて
死んであの世「黄泉国」にいっちゃった。
紅からののしられて脅された天婦羅童子はビビってすごすごとオニーガシマ国へ
帰って行った。
さて俺は死んじゃったから、たぶんまた黄泉国へ行くんだろうけど・・・
紅には俺を黄泉国から救い出すための考えがひとつだけあったみたいだ。
できるって言う
紅はその勾玉を使って俺は生き返るつもりらしい。
つうことで勾玉を借りるため紅は東北地方の前人未到の山中に存在するって言う
霊場「
もちろんバスや電車に乗ってのんびり出かけた訳じゃない。
紅は普通に空も飛べるからね。
色違いふたつの勾玉。
紅は幼いころ、父親の修行のため父親と一緒に霊場「
仕草もしゃべりも中性的・・・で、かなりのイケメン。
紅は
「紅、久しぶりよのう・・・息災であったか?」
「はい・・・私もお父さんもお母さんもみんな元気だよ」
「今日は?・・・いきなり来たと言うことはよほどの理由があってのことか?」
「実はお願いがあって・・・」
紅はことの詳細を話して
だが意に反して
ことはできなかった。
俺を蘇らせる道を断たれた紅は、意気消沈してなくなく山を降りようとした。
そしたら後ろから
「紅・・・勾玉は門外不出ゆえ貸せぬと申したが・・・あれはみなの手前そう
言わざるを得なかっただけで貸さぬ訳ではない・・・」
「ほれ・・・持って行くがよい」
そう言って
「愛しい人の魂を蘇らせておやりなさい」
「横ちゃん、ありがとう恩に着るね」
「うん・・頑張ってね・・・吉報を待っておるぞ」
「勾玉、無くしたり落としたりしないようにね」
紅は
一度、中華料理屋「
「なんでワシがまた
「おじいちゃん連れてると、いいふうに風向きが変わりそうだから」
「そんな漠然とした理由でか?」
「ワシは福の神ではないぞい・・・どっちかって言うと不幸をもたらすかも
しれんな〜」
「そんな自虐的にならないの」
「福ちゃんを助けるためだから、協力して!!」
「ヨモツシコメと戦った仲でしょ?」
「毎日美味しいラーメンやチャーハンだって食べてるじゃん」
「福ちゃんちにだってお世話になってるでしょ?」
「そうじゃな・・・他のやつの頼みならお願いされても断るところじゃが」
「紅ちゃんの頼みなら断われんか」
「嫌なら別にいいよ・・・私一人で黄泉国へ行ってくるから・・・」
「嫌だとは言っておらんじゃろうが・・・人の話を聞いておらんのか?」
「あのさ、時間がないの・・・来るの来ないの?どっち?」
「行くっちゅうとろうが!!」
紅と
紅は空を飛んで、
つづく。
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