第21話 彼は首を傾げる(7)
自身の頬を膨らませ、鼻息荒く悪態をついてやった。
だから魔王様は唖然、呆然する。
だって彼は、自身の容姿を自画自賛する程、沢山の女の子達から黄色い歓喜、声援を受けている訳だから。
私のような、何処にでも居る普通の子に罵声を吐かれ、悪態をつかれれば、彼の予想外の展開……。
そう、自身の過剰な迄の、天狗の鼻をポキン! と、私に折られた訳だから。
彼は自身の口を開けたまま沈黙……。
魔王様は、中々閉じようとしないほどショックらしい。
そんな彼に私は、更に追い込み! 止めを刺すように。
「では、さようなら。ごきげん、あそばせ」と。
私は魔王様の事を冷淡な瞳で見詰めつつ、嘲笑うように告げれば。
私は慌てて自身の愛車へと乗車──。
自転車のハンドルを力強く握ると。
自身の両足を使用し、ペダルを力強く両足で踏み込み。
クルクル回転させながらペダルを回し。
その場……。
【早咲き桜】の並木と、あの生意気な少年……。
魔王様の前から姿を消していく。
くそくそ! 歯痒いな!
アッカン、ベェ~! と、自身の口から舌をだして──!
ベェ、ダァ~! をしながら。
私は、【早咲き桜】の並木と魔王様を後にするのだった。
◇◇◇
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