第14話 早咲き桜が咲けば(7)
私は【早咲き桜】の並木を凝視する視点を目の前から、徐々に奥へと変えつつ歓喜、見惚れながら、独り言を漏らしつつ。
私は無我夢中で、自転車のペダルを踏み、回し、速度を上げながら。
【早咲き桜】の並木の中を走り抜けていく。
そんな様子の私の口から更に。
「わぁ~。綺麗。綺麗だぁ。桜の花が綺麗だぁ!」と。
私は、今度は、自身の愛車を立ちこぎしながら。
少しでも多くの【早咲き桜】の花と花弁が舞う姿が見られるように、背伸びしながら、周りの【早咲き桜】の花を見て堪能をした。
そして本当に花達が綺麗だなと、私が心から思うと。
「あっ?」だ。
私の口の中ら驚嘆が漏れる。
まあ、漏れるとね。
「……ん?」と。
私の耳に他人の声が、風と川の流れの音と共に、聞こえてきたような気がする。
だから私は、自転車のペダルを回すのをやめ、停車をする。
◇◇◇
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます