第11話 早咲き桜が咲けば(4)

「よーし! 今日はもう少し冒険を続けてみるか」と。


 私は独り言を呟き、今まで停車していた、自転車のペダルをまた力強く踏み──ペダルを回転し始めだす。


「うぅ~ん、どっこいしょぉ! よっ、こらしょぉい!」と呟きつつ。


 私は力強くペダルをグルグル回し、自転車のスピードを上げていく。


 そして春先の温かい日差しの中を。


 優しい春風さんに、自身の背を押してもらいながら疾走していく。


 すると私の目の先にね、が映る。


「ああ、綺麗な【早咲き桜】の花が咲いている」


 だから私は自転車のペダルを回しながら独り言を呟く。


「もう【早咲き桜】の時期なんだ……。本当に月日が経つのは早いなぁ……」とも。


 私は歓喜、感無量の独り言も追加で呟きつつ、自転車のペダルを回していると。


 今度は私の目の前に、【早咲き桜】の並木が見えるから。


「うわぁ、綺麗!」と。


 私は【早咲き桜】の花に見惚れながら呟く。



 ◇◇◇

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