第10話 早咲き桜が咲けば(3)
だから私は、更に前! 前にと進み、自転車を走らせれば。
私がもう直ぐ入学式を迎え、通う事になる中学校もある。
だから私は、構内のグランドでクラブ活動をしている先輩達をチラリと横目で見詰めながら。
私は更に自転車で走行を続け。
数日前に、偶然に出会った。
私よりも年上の男の子──。
それも天から桃の精霊様が降臨したのではないか? と。
私が錯覚をしてしまうほどの、麗しく優しい少年と出逢った。
桃の並木が立ち並ぶ河川公園の更に上流へと行くようになるのだが。
(さて、どうしよう?)
私は自転車のペダルを回す行為を辞めて停車──。
「う~ん」と呻りつつ、思案を始める。
そう、これから先──!
私が未だ単独で、足を踏み入れた事が無い。
未知の領域へと私は、足を踏み入れるべきか?
それとも辞めるべきかを思案?
「う~ん、う~ん」と。
私は少しばかり自転車を停め、呻りながら思案をする。
そして間が少し開けば。
私は基本、好奇心旺盛だから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます