第8話 上り坂あり、下り坂あり、富士の山
二十数年前のあるテレビ番組で、「上り坂あり、下り坂あり、富士の山」という言葉が紹介されていました。これは、かつて上方お笑い芸能界を風靡した往年の大喜劇役者藤山寛美が遺したものであるそうです。直接の意味は、「上り坂だけ歩いていては、頂上にたどり着けない。下り坂も一歩一歩着実に歩め」ということです。彼は、「人生において、高い志を持つこととそれを達成するために日夜地道な努力を重ねることが最も大切である」ということを言いたかったのではないでしょうか。
誰でも、好調時には、何を行っても思い通りに物事が進むように感じるものです。逆に、不調時には、どんなに頑張ってもほとんどうまくいかないことでしょう。好調を活用するとともに不調を克服することが、有意義な人生を歩む上できわめて大切です。特に、不調への立ち向かい方こそが一人の人間としての価値を決定づけると言えるのではないかと思います。
不調や逆境は、飛躍への好機です。その中にあってはとても辛い思いをするものですが、それに耐え克服するための創意工夫と血と汗の滲むような努力が無限の価値を生み出します。皆さん、「上り坂あり、下り坂あり、富士の山」です。日常の些細なことに一喜一憂することなく、将来を見据えて、地道な努力を続けましょう。
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