第7話 笑いは百薬の長
昔から、「酒は百薬の長」であると言われます。適度な飲酒であれば、確かにそのような面があるでしょう。しかし過度の飲酒は、身体を蝕んだり、事故や事件を招きかねません。したがって、この言葉は、かなりの条件付きであると思います。それに対し、「笑いは百薬の長」は、ほとんど無条件に使える言葉ではないでしょうか。大いに笑うことは、愉快な気分になれるだけでなく、身体の諸機能の働きを良くすることができるからです。また、笑いすぎによって病気になることは、まず考えられないでしょう。ただし、他人を揶揄したり場所柄をわきまえない笑いは、避けなければなりません。
周囲の人たちの笑いを誘うものの一つに駄洒落があります。駄洒落を言いたくなる気持は、年齢を重ねるとともに高じるようです。私も、そのようになった一人です。駄洒落は、大脳を活性化して認知症を予防する上でとても効果的であると思います。
いずれにせよ、健全な笑いには、心身の働きを活性化するという素晴らしい作用があります。また、家庭や職場における笑い声は、明るい雰囲気をもたらし、それぞれの人が本来の力を遺憾なく発揮することにもつながります。
今の世の中は、いわゆる「内憂外患」状態で、ともすれば閉塞感で押し潰されそうになります。こういう時代であるからこそ、「笑いは百薬の長」を信じ、できる限り愉快な気持で過ごしましょう。
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