第2話 今生きていること
「人生、生きちょるだけで丸もうけ」。これは、平成17年3月まで放映されたNHK朝の連続テレビ小説「わかば」において主人公の祖母が口癖とした言葉です。物語は、阪神淡路大震災で父親を亡くした女性(わかば)が父の遺志を継ぎ緑と共生する家づくりを目指して元気一杯に奔走する姿を描いたものでした。この言葉は、原作者自身の人生観を端的に表現したものでしょう。
私たちは、今、21世紀となり不透明さと不確実さが増し続ける現代を生きています。困難な事態に直面した時は、弱音の一つも吐きたくなるものです。しかし、それは、贅沢な悩みと言えるのではないでしょうか。私たちが今日当然の如く享受している文明を獲得するに至るまでには、人類約15万年の歴史とそれ以前の約138億年に及ぶ壮大な宇宙活動がありました。私たちは、そのような宇宙の最先端である「今」という瞬間を、地球上で最も恵まれた存在として生きています。
私たちは、それぞれ、生まれながらにして一人の人間です。それを自覚し感謝することが、それぞれの人生の原点とすべきものではないでしょうか。その上で、自分なりの人生を地道に歩んでゆくことが最も大切なことだと思います。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます