2話 5章 蜂蜜レモン水/手作り素麺(そうめん) 24

 「実は。…お恥ずかしながら、此方の料理は私が作ったのでは、ありません。…あの御嬢様に御願いして、作って貰いました。」

 「何?」

 「サーラ様が?」

 「はい。…しかも、この料理は東方の国の料理で、冷たい麺料理なんですよ。…これなら、今のマーチス様でも、大丈夫かと。」

 「はぁ?……」

 それをジョンドは聞くと、目を見開きながら呆気に取られ、予想もしてない言葉に、困惑していた。

 「何だと、東方の国だと?……それを、渡しなさい。」

 だが逆にマーチスは驚きつつも、ゆっくりと手を伸ばして、すぐさま命令をする。

 ブランモンは素直に従い、料理の皿を手渡した。

 するとマーチスは皿を受けとると、まじまじと眺めだしてから、自ずと料理を食べ始めた。フォークを動かし、器用に麺を掬い上げると、つけ汁に潜らせてから、口へと運んで咀嚼した。

 最初に口の中では、出汁の味がした。鳥の旨味を感じつつ、あっさりしたスープである。

 さらに麺は、ツルツルで柔らかい舌触りである。やや弾力があるも、歯切れが良くて心地よい。

 それらをマーチスは飲み込んだ。つるりと滑らかな感触や、麺の冷たさが喉を刺激しながら、胃の中に流れ落ちていくと、爽快な気分となる。さらに一口目、二口目と、ゆっくりした速度で食べ進め、皿の中身を全て平らげてしまい、汁まで飲み干していたのだった。

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