間章 波乱の事件と再開 6
そんな様子にも関わらず、メローナは気にも止めない素振りをしながら、鼻を鳴らすと自慢げに言葉を呟いていた。
「私と一緒に出かけるのですから、みすぼらしい格好で出歩けませんわ。」
「…そうだね。…メローナちゃんの洋服だから、可愛く仕上がっているよ。」
とマーチスも頷き、肯定している。
そのまま二人だけで、和やかに話をしている。
「…その通りですわ。…何せ、私のお気に入りの服なのですから、可愛くならない訳がありませんのよ。」
「…おや、そんな大事な服を、貸してしまうのか。…いいのかい?」
「此方のサーラさんとは、仲良くしたいのですから。」
「ほほほ、…そうか。そうか。…友達が出来て良かったの。」
「えぇ、本当ですわ。」
「…なら、お客人も孫とは仲良くしてやってください。」
さらに、マーチスは話の途中で、申し出てくる。サーラの方を見ながら、にこやかに微笑みかけていた。
「は、はは。」
と、サーラも苦笑いを浮かべながら、曖昧に返事を誤魔化していた。ふと車窓の景色が視界の端に映りこんでくる。
ほぼ同時に、外は街の風景に移り変わる。
辺りは住宅街に差し掛かり、色とりどりの屋根や壁の家々が規則正しく軒を列ねていた。
家々は段々になる様に、建ち並んでいるようだ。
また暫くすると、馬車のいる位置も移り変わる。
昨日の市場の真横を横切っていくようだった。
その先は、別の御店や飲食店が多い区画のようである。
此処彼処に派手な見た目の看板やらがある。凄く目立っていた。
さらに薄暗い路地裏もあるようだ。
全く市場とは違う雰囲気が漂っている。
ついでに、往来する人々も足早に通りすぎていくようだ。
その中で、二人の男性が馬車をじっと眺めている姿があったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます