3話 蜂蜜の猪ステーキ 13
「サーラ、こいつは旨かったぜ。…こんな味は滅多にないぜ。…後、一皿、いや二皿は食いたいからよ。…もう少し作ってくれ。」
「あいあいさ~!」
対してサーラも笑いながら、皿を受けとると踵を返して、控え室の方に戻ろうと踵を返す。
その時に、彼女は背後から視線を感じ、振り返りながら後ろを一瞥した。
そこには別のテーブルがあり、見慣れない若い女性のハンターが一人で座っていた。酒のジョッキを手に持って少しずつ飲みながら、此方を訝しげに眺めてくる。
「あぁ、あの人はね。…僕らが森で苦戦していた時に助けてくれた人だよ。」
とロンド達も気がつき、補足説明を入れてくる。
他のハンター達も、喋りだした。
「凄い腕利きで、一撃で猪に止めをさしていたんだった。」
「あぁ、腰抜かしたロンドさんとは大違いにね。」
「あの人が、…でも女の人だよ。」
サーラは話を聞くと独り言を呟き、まじまじと見つめだした。
女性は出で立ちから傭兵のようだった。赤く短い髪が特徴的で、軽装の鎧や腰に携えたメイスは使い込まれており、年齢に似合わず熟練者の装いを感じる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます