3,矢を射る具体的な稽古パターン。
弓道部の練習は矢を射ってるだけですが、その矢の射ち方にも様々なパターンがあります。と、いうことで。技術的な部分には触れず、その内容をつづります。
ただし、本質的な部分はどの学校でも同じかと思いますが、あくまで私が経験した内容のみです。
問→練習法ってどんなパターンがあるの?
解→いっぱいあります。
1、
2、
3、
練習条件、共通事項を定めます。
それぞれが持っている矢の合計は、6~8本とします。
弓道に関係のない無駄話は基本的にしません(顧問の先生がいなかったら、するけどね)
ここで①、②は弓道場の射場から、的が設置してある場所まで28メートル。
③は弓道場の外に、巻き藁(樽みたいな藁の塊)があるとして、私の経験で語ります。
他にも初心者の稽古方法もありますが、やっぱり長くなるからまた今度で。
まずは【
パターン1は『
一つの的に対し、3人でチームを組むとします。的場には設置した的が3つあるとします。射手の数は9名。つまり3人✕3チーム。
『行射』の場合、それぞれの的で、チームメンバーが一本づつ射っていくんですね。1本射ったら次の人に交代、1人4本の矢を射ち終わるまで、これを繰り返します(2本づつ射る学校もあります)
つまり、一つの的に合計12本の矢が飛びきって1順、そのあとは矢取りをします。これを計5回、1セットです。
的に
中っても外しても、基本的に1セットが終わるまで休憩なし。
(ただし、的に矢が斜めにもたれかかったりしたまま稽古すると、矢が破損したりと危険なので、一時的に矢を回収する矢取りをいれます)
で、一人づつ矢を射るので、この射込みで組んだチームメンバーで互いの射を見あって、「ここが悪いよ?」「ここがこうなってたよ!」とか教え合いながら、計20本射ったら休憩どす。
ちなみに矢取りはローテーションで、それぞれの的から1人づつ行きます。
1人が矢取りから帰ってきている間に、次の人は矢を射る準備(射位に立ってつがえるとこまで)やっておいて、矢取り完了の合図、「どうぞ!」の声を確認してから、すぐに射ち始めます。で、1本か2本射てば、矢取りから帰ってきた人が矢立箱に矢を戻してくれるので、射る矢が途絶える事はなく、効率よく矢を射るんですね。
先輩とか後輩とか関係なく、皆が矢取りに行って、皆がそれぞれにお礼を言います。
ほい。
パターン2の『
同じく3つの的が設置してあり、射手は9名とします。チームは組みません。
同じ射込み稽古でも『乱射』と呼ばれる方法。これは3つの的に対して、計9名が、とくに決まりなくそれぞれ好きな的の前に立って、テキトーな本数の矢を射っていくんですね。
この場合、そこにいる全員が、気まぐれで教えあって気まぐれに矢を射るんですね。巻藁とかしてもいいし、ようは自由な稽古時間。
だいたい4本射ったら矢取りかな。これを繰り返し、1時間とか時間を決めて、ひたすら稽古します。
そうそう、矢取りはテキトーなタイミングで自分が行きます。基本自分のしか抜きません。だから矢取りは4人だったり2人だったり、疲れてたら「矢取りいきます!」になってましたね~。乱射始まったのに、もう矢取りの待機してる人がいるじゃん!? みたいな。
でもお礼言われてたかな? 先輩から「一緒に矢取りして!」とか頼まれて、矢取りしていた記憶はありますが、お礼は人それぞれだった気がします。「人に自分の矢は抜かせない」って人もましたね。理由は不明だけど、こだわりでしょうね〜。
高校と比べて無駄話も多かったですね、要は楽しさを追求した感じ。楽しく弓を引く、となると大学のが楽しかったかな。「教えてもらうなら◯◯先輩だ!、射を見てください!」とか言ってくれる後輩達もいて、かわいいですね。あまり行けない時期もあって、申し訳なかったな。
『ただし、矢取りをする際は、必ず射場と的場でかけ声をだすこと。安全を確認しあってから、矢取りをする人は矢を回収し始めます。もちろん射場にいる人は射ってはだめ。
赤旗を掲げたりしていたのは、「矢を射つな!」といった安全確認のためですね』
ここで、これらをちょっとまとめてみますね。
◯射込み稽古、パターン1の
チームを組んで、教えあいながら練習します。
◯射込み稽古、パターン2の
チームを組まず、教えあいながら練習します。
◯矢取りは安全確認を徹底しよう。
これがまたね。高校時代にいた、とある先輩方の話。人に弓道を教えるのが好きで、技術的にも厄介な先輩が同じチームにいると、後輩の射を強制的に改善しようとしてくるんです。弓道部あるある。
大学はその点フリーダムでした。まぁほぼ弓道の経験者だしね、我流を貫いてるんですね。でもね、大学から弓道を始めた初心者の子は、なんでか練習中にワラワラと殺到される人気アイドルになります!
でも、4人くらいからあれこれ言われたら、困りますよね〜。こちらも弓道部あるある。
え、顧問の先生? 高校時代は、射込み稽古ではあまり登場しませんでしたね。見てるだけとか。それこそ大学は、顧問の先生なんかいなかったし、つまりマスコット。でも超熱血の先生だと、また違うんでしょうね。
ここで裏話。聞いた話ですが、弓道のスポーツ推薦者が集まる超絶強豪校なんかは、朝から晩まで弓引いて終わり。授業出てなくても、テストで名前書いたら単位もらえるとか。
練習も超怖いらしいです、さすがにそれは弓を極めし修羅の道ですわ。でも昔の話だし、今の世の中はどうなのかは存じません。
もし強豪校の方が読んでおられましたら尊敬します、4年間、本当にお疲れ様でした。
で、顧問の先生からの指導はありますが、「その射ち方はこうなるよ」って結果は教えてくれるけど、基本的に自分で考えてね、ってタイプでした。ちょっと気難しくて変わった性格でしたけど、でも凄い先生でした、ありがとうございました。
【立ち稽古】
ほい、今度は立ち稽古ですが。これは主に、弓道の試合形式と同じ形式で練習する事です。
でも高校と大学じゃけっこう違うんですよね……でもやっぱり長くなるから違いは別の回で。今回はスマートに語ります。
まず高校の場合。
基本的に3人か5人で1チーム。前から順に1人ずつ矢を射って、それを4回繰り返します。射つ矢の合計本数は3人で12本、5人で20本。これを『
でもこれは学校により、けっこう違うと思います。
基本的に、立ち稽古中に弓を引いてる人は喋りません。的に中ったら周りの人が矢声を出して応援します。私の矢声、その種類は秘密。
ちなみに試合では制限時間があって、その時間を計ったりしてました。ようは一連の流れ、リズムが乱れてないかの確認ですね。でもよっぽど制限時間をこえる事はないです。
そして大学の場合。
5人だったり、6人だったり。いろいろ。
ちなみに4人✕2チームの計8人がメインです。大学弓道の特徴である、「リーグ戦」といいまして、大学弓道はこれが基本の試合。他にもあるんですけどね。あ、ここでは省略。
ただ、大学は立ち稽古中に選手は喋ります。チーム内での声の掛け合いとかね、普通にあるとこが多いです。それは、本戦でも喋るからなんですね。ちなみにリーグ戦に関しては制限時間はないです。スマートにぃ!
【
これは藁の塊に向けて矢を射るんです、ただそれだけ。稽古での巻藁の使い方は、的よりも安全性が高いことから、射を強引に変えて射る場合や、弓の強さを変えての試し射ちとか。
ようは
ちなみにそのピンに刺さると、ズボッと埋もれて救出不可能になる事もしばしば。なので私は使ってません。
高校の試合では、この巻藁に対してのみ、矢を射る事が可能です。なので、稽古での巻藁の使い方は人それぞれ。私の場合道具の調整に使ってました。
大学でも巻藁の使い方は高校と同じです。ただ大学のリーグ戦においては、試合前に普通に試し射ちが出来るので、あんまり出番はなかったかな。
そういったわけで、顧問の先生や、その学校によって弓道の稽古法・練習方法はさまざま。ただ、射込み稽古・立ち稽古の根本的な仕組みは同じかと。
「ここをこうしたほうがいいよ!」と言われても、技術的に、なかなかスイッチのように切り替わるものでもないと思ってます。
だからひたすら矢を射るんですわ!!
あとね。矢を射る量である、「
ただ、私の個人的な好みだと、例えば1日30本だと物足りないんですね。弓道が好きならもっと引きたいって思うはず。だからわりと自主練習って大事かなって。
ちなみに自主練習は勝手に好きなように引いてるだけです。同期がいれば一緒にワイワイやりながら稽古をやります。
さらに異次元たる弓道大好きマンとの自主練習は、楽しすぎて朝から晩まで稽古していた時もよくあったな~。弓を引きすぎて、終わり頃は色々とボロボロになるんですけどね。それも経験。
そして、そんな自主練習では絶対人には言えない、不思議な事をしようとする人もいます。「そんなやついるのか!!」
おりますよ、ここに。内緒ですよ?
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