舞冬
民家の窓から漏れる明かり
街灯の下だけが明るい歩道
美しく舞い散る粉雪
白い民家
白い道
何もかもが白い小さな町のキャンバスを
さらに白で塗り重ねるような
優しい筆で描かれる景色は
重く剥がれ落ちそうな絵画
音も無く
忍び寄る白狐のような冷たさに
呪われた町の扉は閉ざされ
人の気配は消されて行き
やがて動きさえも無くなっていく
白い道
白い家
白い町
抗い難い純白の恐怖は
自然の営み
胸の中に灯す小さな炎で
私は心を温め
褐色の珈琲に入れる
暖かいミルクのように
白い渦を舞う
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