風冬



朝日が登り始める薄暗い空

外へ出れば何にもかもが凍りそうな大地


早起きの鳥達が甲高い声で空を飛び

氷雨の後には風が吹いていた


暫し庭仕事をしていれば

いつの間に登ったのであろう

雲に隠れたままの太陽でも

田舎の街を明るく浮かび上がらせる


飛び去った鳥は戻ることもなく

どこへ行ったのだろうかと思案すれば

急に吹いた突風に肩をすくめ


禊祓いの氷雨の後には

新しい風が吹いていた


私は両手を広げ

胸いっぱいに風を入れ

心の中の帆に充てれば

新しき海へと船を走らせる


あけまして

おめでとうございます


織風 羊

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