鏡冬



凍るような朝

起きる前にストーブに火を入れて

暖かくなった部屋で着替えを済ませれば

暖かい珈琲を淹れる


曇りガラスを手で拭いた

窓の外では老婆がゴミを集め

街の中で見る故郷の原風景


それほど歳を取っている訳でもなく

若いと言うには程遠く

何をやっているのかと自分に問い正し

心の中で再び火が灯れば

新しい風を胸に入れようと

外へ出た桶の水鏡

映った顔は苦悩に歪んでいた

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