町のはずれの放浪者たち
主な登場人物など
あらすじ
草原の国と王都を航路でむすぶ〈はずれの港町〉にて、内海から漂着した沈没船の船荷から、〈伝説の宝石〉のかけらのひとつ――〈湖面の蝶〉を発見した場末のギャング団の少年バドは、幼い頃からの夢を叶えるために〈鹿の角団〉に取り入ろうとするが――。
主な登場人物
バド
英雄になりたいという夢をいだきつつも、〈はずれの港町〉のギャング団に所属してくすぶっている少年。腕っぷしに自信があり、素直になれない短気な性格。偶然〈湖面の蝶〉を拾ったことで、〈鹿の角団〉に取り入ろうとする。
トレヴァ
バドの幼なじみで、おなじギャング団に所属している有産階級出身の少年。世間知もある頭脳派だが、人が良すぎて、直情的なバドにふりまわされ、実家からは追放され、婚約者には愛想をつかれ、故郷を出奔した経緯がある。
デュアン
〈はずれの港町〉のギャング団のリーダー。王都の上流階級出身者だが、夜の街で淪落した過去がある。憎めない好青年だが、人生への諦観からか行動派ではない。過去との折り合いをつけるために身を持ち崩しているところがある。
メオラ
〈はずれの港町〉のギャング団員。女優を夢みて故郷をとびだした過去がある。デュアンの一蓮托生の恋人だが、享楽主義的な陽気な面もある。
トミー
〈はずれの港町〉のギャング団員。マントコートに身をつつみ、不敵に笑う陰湿なところもあるが、いきだおれのバドたちを助けた経緯もある。デュアンたちと王都の宝物庫に侵入し、〈封印の筒〉を盗取したことを自慢に思っている。
ハーマンシュタイン
盗賊〈鹿の角団〉の幹部。沙漠の国の侵略を機に、〈伝説の宝石〉の収集を開始した首魁。その行動や目的もふくめて、謎多き人物。
ザウター
〈鹿の角団〉の頭目で、ハーマンシュタインの右腕として大剣をあやつる剣士。残忍な所業も平然とおこなう凶悪な人物だが、奔放なティファナにいつも悩まされている。第六感がすぐれており、危機回避の能力が高い。
ティファナ
〈鹿の角団〉の頭目で、ザウターのパートナーを務める召喚士。自由な精神のもちぬしであり、自然体でつかみどころのない小動物のようなあどけなさをもちあわせているが、いったんスイッチが入ると殺戮さえ意に介さない戦慄の女王が顔をだすという奇抜な二面性がある。〈銀の鎖〉で猛獣や魔獣を手なずけ、〈魔女の角笛〉で幻獣や幻虫を召喚することができ、そのすべてに名まえをつけている。召喚魔法の温床となる代償で、眠りについてしまうことがある。
ジェラルド
火の国の王子。紛争地域である祖国救済のため仲間(従者たち)をつれて外遊している。臨機応変に対応する能力が高く、俳優のような大仰さを演じることもできる。
アルバート
沙漠の国の王子。コンプレックスが多く、半笑いの仮面をつけており、空気の読めなさをルイに疎まれてもいるが、老人や無骨な水夫たちにも好かれ、独自の社交性や視点解釈でアクロバティックな解決法をみいだすことがある。外遊中のため惨禍をまぬがれ、〈伝説の宝石〉をめぐる旅にでることになった。
ディレンツァ
沙漠の国の宮廷魔法使いで、若くして宰相をつとめた賢才。端整な顔立ちだが、感情をあらわにせず、表情もとぼしい。しかし、才知にまさり冷静沈着で、いざとなると対人関係の調整も得手。自然を利用する魔法をあやつるオールラウンダー。
ルイ
〈舞踏団ルルベル〉の踊り娘。小柄で愛嬌のある見た目に反して感情の起伏もはげしく、ときに毒舌で、先走りがちな性格。献身的な側面もあるが、のら猫気質で落ち着かない。沙漠の国に招聘され、惨禍にまかれたとき、アルバートたちと合流したことで、旅路を共にすることになった。
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