第17話 トゥインクルスター
☆(荒木夕凪)サイド☆
私は音心ちゃんに部活動を勧められた。
そして私は合唱部に行ってみたのだが.....入部かどうかは保留にした。
何故かといえば私はそういう気分じゃないらしく。
だから保留にした。
そのまま私は自宅に帰って来る。
「.....ただいま」
一人寂しい様な自宅だ。
この家はマンションだけどきーちゃんと同じ様に仕事の面で行ったり来たりするのに借りる事にした。
それから私はソファに寝転んでから考え込む。
頭の中に浮かぶは基介。
そして基介の親友の音心ちゃん。
「音心ちゃんは良い子.....基介は.....基介は?」
私にとって基介とは何なのだろうか。
疑問符を浮かべながら考え込むが答えは出ない。
私は首を振りながら立ち上がる。
それから私は飲み物を用意しているとインターフォンが押された。
私の家を知っているとすれば新聞屋とか。
「.....?」
若干「?」を浮かべながらモニターを見る。
そこにはきーちゃんとまっちゃんが居た。
私は驚きながらドアを開ける。
するとハグをされた。
それはきーちゃんにだ。
「.....大丈夫か?ゆう」
「.....私は大丈夫。.....寂しくない」
「まだ何も聞いてねぇ。.....そうか」
きーちゃんは離れながら笑みを浮かべる。
こうして2人は定期的に私の家に来てくれるのだ。
私が1人暮らしだから。
その事を知ってだ。
私は笑みを浮かべながらまっちゃんにチークキスをする。
「どうしたの。2人とも」
「.....いや。今までずっと矢口に会っていた」
「矢口?.....基介に?」
「そうだ。.....ちょっとあってな」
「.....そうなんだ。きーちゃん.....凄い」
「私は凄かねぇよ。アイツが.....凄いんだ。矢口がな」と言ってくるきーちゃん。
少しだけ頬を赤く染めてだ。
私は「?」を浮かべながらその姿を見る。
するときーちゃんは「ったく。変な野郎だ」とぶんぶんと首を振ってから反応する。
「あはは。.....話したら?ゆうちゃんに」
「でも私は情けないって思うから」
「情けない?そうかなぁ?」
「私の事は良いよ。.....それよりもゆう。お前.....何か合唱部に入るって聞いたけど」
「.....うん。だけど保留。私はそういうのはまだ決め切らない」
「だけどお前の歌声は随一だぞ。絶対に受けると思うけどな」と笑みを浮かべてくれるきーちゃん。
私は「ありがと」と言いながらきーちゃんとまっちゃんを家の中に入れた。
それから「2人とも疲れているんじゃ」と話す。
2人は首を振った。
「お前の為なら疲れなんて吹っ飛ぶし全然よゆー」
「そうだよ。ゆうちゃん」
「.....そう」
私はその言葉を聞きながらお茶を淹れる為に台所に向かう。
するとまっちゃんが「私も手伝うよ」と言いながら手伝ってくれる。
私は「ありがとう」と言いながらお茶を淹れる。
それから「女子トーク会だね」とまっちゃんが言ったので私は苦笑した。
「女子トークって何を話すんだ?」
「.....じゃああの人について」
「何でアイツ!!!!?」
「面白くなりそう」
「駄目だよ!?ゆうちゃん!」
「まだ本人の事を何も言ってないよ」と私はニヤッとする。
すると2人はハッとしてからモジモジする。
アハハ。面白いなぁこの2人をからかうのも。
そう思いながら私はお茶を、紅茶を入れ始める。
ハーブティーだ。
私達3人が好きな飲み物。
「.....ねえ。まっちゃん。それからきーちゃん」
「何だ?ゆう」
「?」
「私は基介とどう関わったら良いと思う」
「.....!」
私はこんなキャラでこんな性格で迷惑では無いだろうか。
そう思ってしまった。
いけないな。
また内面が狂っている。
強迫観念。
「.....矢口さんは.....貴方を親友って見ているんじゃないかな」
「.....こんな私を?」
「そう。私は.....矢口さんの良い点を知っている。だから、ね?」
「.....そだな。私もそう思う.....かもな」
そんな言葉を聞きながら私は顎に手を添える。
そして紅茶が溢れてしまった。
「危ないよ。火傷しちゃう」とまっちゃんが手を添える。
それから淹れるのを手伝ってくれた。
私は「ごめん」と言いながらまっちゃんに謝る。
「.....矢口さんの事をそんなに極端に考えなくても良いと思う。ゆうちゃんは自由に接したら良いんじゃないかな」
「私が.....自由に?」
「そう。自由に。私達にとっては妹みたいだから」
「.....まっちゃん.....」
「貴方は貴方らしく。だよ。ね?荒木夕凪」
私は出会った頃を思い出す。
事務所社長に言われて結成したトゥインクルスターの出来立ての時代。
私は胸に手を添える。
そしてニコッとしている2人を見る。
「.....そっか。私は自由に接して良いんだよね」
「そうだね。彼を.....兄として慕ったら?」
「お兄ちゃん?」
「そう。お兄ちゃん。きっと彼も受け入れてくれるよ」
「.....」
そうだ。
確かにその通りだと思う。
私は何だか心の呪縛の鎖が崩壊した気がした。
そして自由に羽ばたけそうな気がする感じがした。
私は「確かに。私はお兄ちゃんが好きだから」と告白する。
すると2人は「ぶはぁ!!!!!」と紅茶を思いっきり噴き出した。
「ま、待って。それって.....?」
「く、詳しく聞かせてくれるか。ゆう」
「内緒」
唇に人差し指を添えながら私は笑みを浮かべる。
まあ恋愛感情の好きじゃないけど。
兄として好きだ。
まあ何でも良いか。
揶揄いがいがあるからだ。
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