第3話 100年後・1000年後を見たゲルマン民族

日本では、太平洋戦争に於ける、約3,000人の神風特攻隊員や、天皇という権威によって犬死にした数百万人の兵隊さんたちに対して「感傷的になる」。

そして、それは日本人として当然のことなのですが、ゲルマン民族は同じく数百万人もの健康で優秀な若者が犠牲となっても「物ともせず」の感がある。


日本人と全く同じように深い悲しみを抱くが、日本人以上にその感傷を内に押し込めることができる、というか、彼らはしっかりとした「我(われ)」に基づく信念があるから、死者も・残された遺族も、後悔という悲しみ方はしない。

100年・1,000年先の子孫の繁栄を自分(たち)の頭で考え、「その一瞬」に、迷うことなく彼らドイツ人は(死を)決断したのですから。


「ゲゲゲの鬼太郎」水木しげるさんの自伝(実録の漫画化)を読むと、南太平洋で戦った若者たち(第二次世界大戦における日本の軍人の死者は200万人)は、天皇ヒロヒトが指示した、いい加減な作戦(餓死・日本刀で戦車に立ち向かう)によって、ロボットの兵隊のように・消耗品として死んでいった(60パーセントが餓死、野垂れ死に)ということがよくわかります。


水木さんと戦友2人が戦後30年目に戦地を訪れ、多くの戦友が亡くなったジャングルで(寝袋で)寝た晩、皆で同じ夢を見たという。そして翌日、そこらに散乱していた戦友達の遺品(靴・水筒)を集めて墓を作ると、(行き場のない魂の仮身なのか)無数の蝶が、水木さんたちに群がってきたという。

同じ「犠牲死」であっても、「我(われ)」の意志で死んだドイツ人と、「天皇万歳」という刷り込み(洗脳)で死んでいった日本人とでは、魂の行き場がちがう(らしい)。


ゲルマン民族には、一個人として・一民族として、連綿と連なる魂がある。その個人、その社会、その国が滅んでも、「ゲルマン民族という一つの家族」は永遠に続いていく、という強い意志・信念があるのです。一方、日本人は、「なんとなくそう思わされている」だけ。


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現在のドイツという国は、三十年戦争(1618~48年)以後、元々の在来種純粋ゲルマン民族で構成された国に、スペインやフランスから追い出された猶太人が流入した(外来種ドイツ人)。

そして近年になり、今度はトルコ人やクルド人というイスラム教徒が流入しています。


この図式は、日本でも全く同じです。

1,000年前に猶太人=在日韓国人が流入し、そこへ21世紀の現在は、トルコ人・クルド人・ベトナム人・ミャンマー人の流入。これは自然の原理ですから、致し方ないことです。


ただ、私たち在来種純粋日本人は、在来種純粋日本人としての「我(われ)」をしっかり持たないと、自分が誰なのか・日本という国は何なのか、この先、訳がわからなくなってしまう。


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そんな状況の中、私たち在来種日本民族にも、植村直己(冒険家。兵庫県生れ。世界五大陸の最高峰登頂、犬ぞりによる単独での北極点到達などを達成。北米マッキンリー山(デナリ)の冬期単独初登頂に成功の帰路、消息を絶つ。(1941~1984)広辞苑)のように、強烈な「我(われ)」をもつ在来種純粋日本人が多く存在します。

そして、植村直己さんの死(?)とは、私たち民族の犠牲であった、と考えることもできるのではないでしょうか。

(彼らに死んで欲しくはありませんが)今も多くの在来種純粋日本人の冒険家達が、本能的と言うべきか、自分たちなりの冒険や探検の仕方で、植村直己さんのあとに続いていく姿を、私たちは見ることができます。


スマホ(天皇・政治家・マスコミ)の言う通りに「洗脳による犠牲」となる「在来種純粋日本人」がいる一方で、生化学的な血というよりも精神という血によって強烈な「我(われ)」を求める在来種純粋日本人も、確かに存在するのです。


  本当の「我(われ)」・信念とは何か。

  それは、なにも国家とか戦争とか、危険極まりない冒険・探検の話ではありません。

2023年11月26日。

あの日あの時、私はこの目で見、この耳で聞き、心で感じたのです。本当に信念を持って声援を送ることができる人たちのスピリットを。

  それはただの大きな声ではない、ポリシーと信念を持つ、確固とした在来種純粋日本人の「我(われ)」から発せられた魂そのものであったのです。


 1969年6月23日、高野悦子さんお亡くなりになりましたが、彼女は「天皇万歳」的な、「社会に洗脳される」ことを拒否し、真の「我(われ)」を優先させるために前へ出た(と私は考えたい)。

一万年前、ベーリング海峡を徒歩で渡りアメリカ大陸へ辿り着いたアメリカン・インディアンは、自分たちの死を「位相を変えた」と捉えるのだそうです。 彼らもまた「大地に根付いた魂」を持つ在来種なのです。


続く


2023年12月13日

V.2.1

平栗雅人

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