第11話(ザマァ)ifルートの彼。
この話はゴレくんifルートの話です。
ゴレくんが家庭教師になり彼を助けます。
いじめっ子にボコボコに殴られた『彼』が空き地に転がっていました。
全身があざだらけで酷いあり様です。
気絶している彼を動かすのは危険かも
しれない。
ゴレくんはカミナリさんに電話を借りて救急車を呼びました。
『親戚の子どもが帰って来ないから空き地に行ったら、意識が無い状態で倒れていました。
全身があざだらけで汚れて酷い状態です。呼びかけたのですが意識を回復しません。』
『彼』は救急車で運ばれました。
朦朧としていて色々な検査が行われます。お医者さんはあまりに酷いケガなので警察に通報しました。
意識が回復して許可が出たら生活安全課の刑事さんから事情を聞かれるでしょう。
ゴレくんは遠縁の親戚で『彼』の家庭教師をしている事、小学校にいる同級生から酷いいじめをされているらしいとお巡りさんに伝えてほしいとお医者さんに言いました。
病院にお父さんお母さんも駆けつけてきました。
大切な子どもが大怪我と聞き泣きそうな顔です。
両親は警察に被害届を出す事を決意しました。いじめっ子を殴り殺してやりたいとお父さんは思いましたがグッと我慢します。
そして朝がやって来ました。
意識が回復した『彼』はお医者さんと
刑事さんに事情を話しました。
色々な物を取られている事。
執拗に暴力を振るわれていた事。
ずっといじめられていた事。
取り巻きにバカにされ殴られた事もあった事。
空き地では殴られている最中に記憶が無くなったのでわからないと答えました。
『彼』のあざを見れば何十発も殴られている事がわかります。
刑事さんは補導する事も視野に入れ始めました。犯人は小学生とはいえ、れっきとした傷害事件です。
両親はお医者さんに診断書をいただき、警察に被害届を提出しました。
弁護士さんを雇って民事でも訴える
覚悟です。
いじめっ子は警察署で事情聴取されました。
ひと通りの事情は聞く事ができ、未成年の小学生と言う事もあり、お母さんに付き添われて自宅に帰されました。
被害者の『彼』の家には話を聞きつけてきた同級生の子ども達の親がやって来ていました。みんな、いじめっ子に殴られた事のある子どもの親御さんです。
『彼』の両親が民事裁判で訴えるつもりと言うと、自分達も警察に被害届を出すし、民事で訴えたい。と言い弁護士さんに聞いてほしいと言ってきました。
弁護士さんは警察に被害届を出したいと言う家族が10数家族居ると説明しました。
翌日、被害者家族達は集団で被害届を提出しました。
この事件は小さいですがローカルニュースになり報道されました。
その頃、『彼』は自宅で勉強に励んでいました。
身体は痛いですが、これでいじめっ子とは絶縁できそうです。
学校には、『いじめっ子が居るから通学したくありません。自宅で学習します。』と言い、ずっと休んでいます。
先生も心配して来てくれましたが家庭教師がつきっきりで学習に励んでいる様子を見て安心していました。
『怪我を治す事に専念してお大事にな。』
と言って帰って行きました。
いじめっ子と母親が謝罪しに被害者の
『彼』の家にやって来ました。
お父さんとゴレくんは激怒しました。
『もし、息子に何かあったら貴様をバットで殴り殺してやる!』とお父さんは
怒鳴りました。
『あんな酷い事をするなんて許せない!
』ゴレくんはバットをおもっきり叩きつけてテーブルが壊れそうになりました。
2人から溢れる殺意にいじめっ子は泣きそうな顔になりました。
いじめっ子のお母さんは頭を下げるばかりです。
小さい声で、『コノコモハンセイシテイマス』と言いましたがお父さんとゴレくんはいじめっ子を睨みつけました。
『反省しているのなら、なぜ、うちの息子から奪って行った漫画の本やオモチャを持って来ない!
「俺の物は俺の物、お前の物も俺の物。」とか言っていたらしいな!』
『奪った物を返しに来てなくて、
何が反省してますだ!』
いじめっ子と母親を追い出したお父さんとゴレくんはそのまま、いじめっ子の家に行きました。
いじめっ子の部屋にはオモチャや漫画が
多くありました。
『漫画もオモチャも同級生の持ち物を奪った物だろう。半分以上がそうなんじゃないか!』お父さんとゴレくんは『奪った物は全部返せ』と言いいじめっ子とお母さんを睨みつけました。
お母さんは真っ青になっています。
自分の息子がこれほど多くの物を奪っていたとは思っていなかったのです。
被害者の家族の中にはライターをしているお父さんもいました。
そのお父さんは奪った物の多さに唖然としていました。
そして被害者少年の酷い怪我の事や
暴力の酷さや盗んだ物の多さを発表しました。
いじめっ子は11歳なのでどの少年院にも入れる場所がありません。
前科も付かず、親に監視される事になるのかと世間に訴えました。
いつも、放課後は野球だ、サッカーだ、
リサイタルだと無理矢理呼び出されて、疲れ果てて帰宅していた以前と比べて
今の生活は天国のようです。
長時間眠り、気がついたら朝だったりしたのは、いじめのストレスもあったのでしょうか?
今は体調も前よりずっと良くなりました。
家に来てくれた先生からテストを受け取ってテストをしたのですが40点前後の
点数を取れるようになりました。
いじめっ子は家庭裁判所に行き、
転校する事になりました。
お店は閉店する事になりお母さんの実家で暮らす事になりそうです。
いじめっ子が転校したので『彼』は
通学を再開する事になりました。
テストでも平均点以上取れるようになってる『彼』の成長にみんな驚いていました。多くの同級生が『彼』に感謝しています。
いじめっ子はいなくなり、もうリサイタルに呼ばれることが無くなり、漫画やオモチャを取られる事も無くなりました。
『彼』はリーダーのようになって
中学でも不良を相手に戦う事になりましたが、勝利しました。
(このifルートでもいじめっ子は転校ルートになりました。
色々呼び出されて付き合わされるのは
マイナスが大きいとゴレくんは判断しました。
『彼』の生活をゴレくんは見ていましたが、いじめっ子に誘われてのスポーツはどれも拷問のようであり、全然楽しめていません。
疲れ果てて帰って来ては勉強に集中できませんし、ストレスもかなり大きいように見えました。
なので、作戦を教えて殴られた時に
食い下がるようにしました。
救急車を呼んだのはわざと事件にする為です。
『彼』の成長を期待しているゴレくんは
苗字を変えるサプライズをいつ教えようかと思案するのでした。
今の『彼』には『駄目野』という苗字は
ふさわしくないでしょう。
タイムマシンを借りれるゴレくんなら
苗字をまともな苗字に変える事も簡単にできます。
これからの成長は『彼』次第です。
この話を書いたのは『さようならド○えもん』の話を思い出したからです。
あんな酷いケガをしていたら未来に帰れませんよ。
涼宮ハルヒの憂鬱の話の中に終わりなき夏休みをどうやって終わらせるかって話がありましたが、ド○えもんの
終わらない小学生時代を終わらせるには、いじめっ子を何とかしなきゃダメなんじゃないか。と思っちゃいました。
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