04. コンテスト応募時。暗雲。

【推しメンコンテスト】に応募してみたはいいものの、根占は受賞する自信などは全くありませんでした。何せ、応募要項には大賞は一枠だけだと記されていましたし。最終的に【推しメンコンテスト】には約450作近くの応募数がありました。


 正直、絶対に大賞は取れないと思っていました。


 チームものとして描き出した「ルール・ブルー」は、ストーリー等の展開は王道的でしたし、キャラクターの癖も濃かったので。


 書籍版の「ルール・ブルー 異形の祓い屋と魔を喰う殺し屋」というタイトル通り、「ルール・ブルー」には実質二人の主人公がいます。祓い屋と殺し屋です(件の『殺す』産声を上げて産まれた物騒な問題児二人)。

 特に、殺し屋主人公の方が難しいキャラクターでした。彼は、妖怪といった人ならざる者たちを全て殺し尽くすことを理想とする、正真正銘のイカれ野郎でありますから。

 このイカれた殺し屋(人外であれば赤子も容赦なく殺しにかかる)は、絶対に読者様からヘイトを買ってしまいますし……。

 といっても無論、根占はそんなイカれ野郎が大好きなのですが……。


 とにかく、こんなにも根占の性癖大爆発やべぇキャラクターが揃うチームもの。そうそう受け入れられてもらえるとは思っていなかったのです。


 ですので、コンテストに応募した原案小説は、なるべく多くの読者様に受け入れていただけるよう、ストーリー展開や構成には大変気を使いました。そして、チームものでありますので、一人一人のキャラクターたちの個性や魅力が、十分に伝わりますようにと。そういった部分も意識して、「ルール・ブルー」の原案小説はできあがったのでした。

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