第3話バミューダトライアングル
飛行機がセントレアに到着し、タラップを降りて、到着口にJー033と、赤鼻の姿を見た宅急便の担当者が、
「Jー033様。今回、お世話になります、統括営業本部長の澤田と申し上げます。お荷物は部下に任せを」
と、澤田と言う男は、Jー033と赤鼻を車まで案内した。安物のベンツだった。
「澤田君、今回の仕事は任せたよ。日赤病院以外は君たちの仕事だ。1日で二億円の儲けだから、良いだろ?」
「はい、左様で。サンタクロース組合の他の方々も弊社をご利用になるそうで、クリスマス1日で六十七億円になります。まさか、Jー033様が他のサンタクロース様にお声を掛けていただくとは」
「今夜の予定を言ってくれ」
と、Jー033はタバコに火をつけた。赤鼻もそれをみて喫煙した。
「はい、このまま愛知県知事との懇談会がありまして、それから……市長との顔合わせです」
「大村知事と、川村市長かね?」
「よく、ご存じで」
「それからは?」
「はい、今夜は熱田蓬莱軒のうなぎ料理を楽しんで頂たく存じます」
「澤田君、君は私の急所を知ってるねぇ。サンタクロースは、ひつまぶしが好きなんだ。最初は、ひつまぶしをヒマツブシって思ってたからなぁ」
全ての予定をこなした、Jー033は青ざめる展開に。
貨物機がレーダーから消失したとの事。
丁度、バミューダトライアングルを飛行中で。
嫌な予感がした。
ホテルの赤鼻の部屋に向かった。
「おいっ!赤鼻、起きろ」
「何だよ?旦那」
「プレゼントを乗せた、貨物機がレーダーから消失したらしい」
「旦那、低空飛行していたら、レーダーでは確認出来ないぜ」
「何だよ、貨物機が低空飛行するわけがないじゃ無いか!」
「取り敢えず、組合に電話してみなよ」
「分かった。まだ、22日だ。何とかなる」
サンタクロースは、組合に電話した。
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