13-1.決戦 朱雀会
「まさかあなたの方からここに出向いてくるとはね」
相変わらず派手な衣装。
周りには黒いスーツ姿の屈強な男が数名。
事務机の上に座った不死川茜に
「借金返済のメドでもたったのかしら? それとも逃げるの諦めて、私の奴隷になる覚悟が出来たのかしら?」
人気のない雑居ビルの4階。朱雀会事務所。
探すのには苦労しなかった。
龍鳴会のみんなに教えてもらった通りの場所にあったからだ。
ここに来たのは他でもない。
笑みを浮かべる不死川にはっきりと首を横に振る。
「どっちでもない! 借金を取り消してもらいに来た!」
「......あなたバカなの? はい、いいですよ。なんて言う訳ないでしょ? でも、面白いわぁ」
机から飛び降りた不死川が手にした傘の先端をこちらに向けて笑う。
「そうねぇ。もし私と戦って勝つことができたらその条件、呑んであげてもいいわ。ただし」
目の前にいた不死川が視界から消えた。
激しい風切り音、頬に走る痛み。
顔の真横には不死川の傘。
「負けたらあなた、一生私の下僕ね」
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