第5話

「はぁ〜朝から散々な目にあった〜」


「カイいつもありがとうね」


「まぁ、気にしないで。いつものことだしね」


「うん、ありがとう♪」


僕は今、ロゼと一緒に食堂に向かっている。

今は普通の服に着替えた、あのガシャンガシャンうるさいだけの装備はあの後速攻で外した。


「明日からもよろしくね」


「うっ、別の人じゃだめなの?」


「ダメダメ、絶対ダメ」


「どうしても?」


「そんな事言うとギルドから追い出すよ?」


「マスターの快適な朝をサポートできるなんてとても光栄です」


「うん、よろしい」


雨風がしのげる屋根がある温かい3食昼寝付きのこの優良物件はぜってぇ逃してなるものか。


「とりあえず朝ご飯を食べようか」


そんな会話をしていたら食堂に着いた。

食堂ではギルドからの依頼で席を外しているメンバーを除くギルドメンバーの大半が着席していた。



「みんな、おはよう」

 


「「「「「「おはよう(ございます)マスター!」」」」」」



ロゼが食堂のみんなに挨拶をすると大合唱の如く挨拶が返ってくる。


「あ、あいかわらずすごいなこれは……」


ロゼの両親が発足したこのギルドは元々ちょっと不遇な扱いを受けた人達が集まって出来たものらしい。そのためこのギルドはメンバー間での繋がりが他のギルドと比べ物にならないくらい強い。

それこそこのギルド、他のギルドとはちょっと変わった習慣があるそれは皆で一緒に飯を食べる事だ。これはギルドを結成以来ずっとらしい。


「うん、今日もみんな元気」


みんなの返事に満足したのか頷く。


「うん…まぁ…元気があるのはいいことだよな…とにかく座ろうか。」


ほぼ毎朝これなので少々元気過ぎる気がするがマスターであるロゼがいいと思ってるんだったらいいのだろう。


皆が待ってくれているのでロゼとそそくさと席に座る。


「じゃあみんな、今日も大きな怪我がないように誰も欠けることがないようにね。じゃあご飯食べようか。」


席に着くなりロゼが皆にそう言葉をかける。

色々なとこから「任せて!」、「おう!」、「当たり前じゃない!」等の元気のよい声が返ってくる。

そうして、みんな朝食を食べ始める。


みんなが食べているところを暫くみてホッと一息をつく。作ったのは僕なので朝食を普通に食べているところをみると今日も美味しくできたのかなと思い安心する。


「今日も美味しいよカイ」


「ありがとうロゼ、その言葉がとても嬉しいよ」


「大将の飯は今日もウメェ〜よ!」


「流石彼氏くんだね〜胃袋掴まされちゃった♪」


「い、いつもありがとうございます…」


他のメンバーからの感謝もすごいやっぱいいギルドだなここは。


そんなこんなで朝食の時間が過ぎていく。

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