第4話
夜になって自由時間ができた。
私はすぐにシャワーを浴び、喫煙所に行こうと部屋着に着替えた。
自由時間だからか、喫煙所は賑わっていた。
喫煙者は圧倒的に男性が多くて、女性はひとりもいない。
あまり人目につかない端の方でタバコを吸っていると、急に声をかけられた。
「女性で喫煙者って珍しいね」
最初は嫌味かと思った。
女性が喫煙者であることをよく思わない人は多い。
実際上司にもよく言われていた。
「女性で喫煙者なんていい事ないぞ。結婚して子供も産むだろうに、産まれてくる子供が可哀想じゃないか。」
そんな嫌な記憶が蘇り、話しかけてきた人を見もせずタバコを吸い続けた。
「嫌味で言ったんじゃないんだよ。女性の喫煙者ってこの職場じゃあんまりいないから嬉しいなと思って話しかけたんだ。」
慌てた様子で弁解してきたのが少し面白くて顔を上げると、そこにはさっきの「彼」がいた____。
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