第23話神無家と神守家2

「君はね、かなり重要な人物なんだよ」

「神の血を引いてるから?」

「まあ、それもあるけど...」

 と少し考えるようすを見せる。

「神守家はご存じかな?」

「なんだそれ」

 聞き覚えのない家名に戸惑いを見せる。

「ま、それもそうか。この神守家は伊弉諾いざなぎの子孫なんだよ。君と同じね」

 他にも神のを引いてる人がいるんだ。

 良太にとっては初耳のことだった。

「ここまでは、特に問題はないんだけどここからが問題だよ」

「ん?」

「それは、考え方だよ。神無家は神はいない方がいいという考えのもとしてきたんだが...神守家はその名の通り神を守る...いや要するに神の味方に付いて繁栄してきたんだ」

「ほうほう」

 この二つの家系は必然的に敵対しあっているのか...

「そして、今の神守家の目的は神無家を潰すことなんだよ」

「え!?」

「だから、君には強くなって生きてほしい。そして、いつか人間と霊の懸け橋になってほしい。yes,noは聞かないからね」

「え」

 と次の瞬間首元をつかまれてどこかへ連れていかれる。

 あれ、俺結構重要人物なのかもしれない。



 連れていかれたのは、周りには巨大な大釜があり、地獄のようなところだった。

「あっついなあ」

「何ぼっけとしてるんですか?」

 ん? 誰だあの人。

 そこには、さっき説明をしてくれた人とは別の女の人が立っていた。

「あ、申し遅れました。あっしは華恋かれんといいます」

「よ、よろしくお願いします...で、何をするんですか?」

「まぁ、そうですね。あなたの実力も知りたいですし...戦ってみますか」

「へ?」

 戦うと告げて良太の目の前から姿を消した。

 ど、どこ行ったんだ!?

「ぼーとしてる暇あるんですか?」

 そうすると、自分の目の前に華恋が現れた。

 華恋は容赦なく良太の首元を扇子で狙う。

「ッッ―—!?」

「あらら、あっしとしたことが...」

 速い。今も余裕そうな表情を見せている。

 あれだけ動いても息が上がっていない...

 ここで決める。

「閃光神」

 一筋の光がまっすぐ華恋に向かった。

「おっと」

 かわされた!?

 それは、良太にとって初めてのことだった。

 こいつにどうやって勝てるんだ...


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