第12話天界

 俺たちは、天界に行く。

 変神を使い、適当な霊になり気配も変えて進む。

「はい、君は...」

「ああ、旅人です」

「身分証を...」

 そして、身分証を見せる。

「うん、大丈夫だね。いいよ」

 そうして通してもらう。

 目の前には例の男が立っていた。

「大丈夫でしたか?」

「はい、お陰様で」

「それは、よかった」

 天界は、少し下界よりも神々しかった。

 建物は、中世ヨーロッパの建物に似ていた。

「それでは、行きますか。観光に来たんじゃありませんから」

「そうですね」

 そして、例の場所に向かう。


 社畜が足を止める。

「ここですよ」

そこには、イメージ通りの刑務所があった。

「ここが...」

ここに尊寿がいるのか...

そこに、後ろから声をかけられる。

「良太君! 久しぶりだねぇ? 覚えてる?」

大蜘蛛だった。

「気づいていましたか...」

「当たり前だろぉ!」

刑務所の門の前で戦闘が始まった。

大蜘蛛が良太のもとへ向かう。

「良太君下がって」

いつもとは違った雰囲気の社畜が目の前にいた。

「おっと、まさかあなたまで来ますかぁ...」

「まぁ、緊急事態なんでね?」

大蜘蛛と社畜が激しくぶつかり合う。

「良太! 先に行くんだ!」

「はい!」

目の前の警備員をなぎ倒し先に進む。

中にいる警備員も無視して、真っ先に地下へ向かう。


「ここが牢屋か...」

尊寿らしき人を見つけるために、歩きながら牢屋を見る。

中には、たくさんの霊達がいた。

そして、突然牢屋の中から話しかけられる。

「お、お前は...」

女の声が聞こえた。

しかし、なぜなんだろう。

この気持ち...懐かしいこの感じ...

姿は見えなく、通り過ぎてしまった。

「早く行かないと!」

そう、思った良太は薄暗い廊下を走り出す。





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