私メリーさん...今あなたの後ろに...

隊長)よし、脈は無いな。契離 蓮はクリアした。まだ敵がいるかもしれないから警戒しろ。


隊員A)了解!


隊員B)了解!


隊員C)了解!それと隊長、死体はどういたしますか?


隊長)そいつの死体は車に積んでおけ。


隊員C)了解しました!詰み終わったら見張もしておきます。


作戦部隊は分担行動を始め1人は見張をし、もう3人は家の中に入って行った。


隊員C)ったく。上層部も頭悪いよな。こんなガキに特殊作戦部隊を3チームも要請するなんて。


手慣れた様子で俺を車に運ぶと玄関の前で見張をし始めた。


隊長)敵は居ないようだな。よし、部屋の中から重要な書類や家族関係などの資料を探せ。そしたら、引き上げるぞ。


隊員A)了解!


隊員B)了解しました!


その頃俺は車の中で警戒しなかった自分を悔いていた。あーあ、やられちゃったよ。見張りがいるがどうしようかな...鈴仙には連絡すらできないからなぁ。仕方ない、とりあえず        "全員殺すか"


俺は車の窓ガラスを割り、そのまま外に出ると見張りが警戒体制をとった。


隊員C)まさか、生きてやがったのか?それなら応援を要請しないと...


応援を要請しようとトランシーバーで連絡を取った。


隊員C)敵です!契離 蓮が生きていて、応援が必要です!


トランシーバーからは何も聞こえずテレビのノイズのようなものが流れていた。


隊員C)繰り返します!契離 蓮が生きていて、応援がひつよ...


トランシーバー)私メリーさん今、家の中にいるの。


分隊C)は?な、何をふざけて!


トランシーバー)私メリーさん、今隊長を殺すの。


そうトランシーバーから聞こえると、家の中から断末魔が聞こえた。


隊長)やめろ!来るなぁぁ!


銃声が部屋から響き、カーテン越しにマズルフラッシュが見えた。4発くらい撃つと音は消えた。


隊員C)何が起きているんだ!?


部屋を心配と緊張で見守っていると窓ガラスが割れて部屋から隊長の頭が落ちてきた。頭は隊員の目の前に落ちて来た。隊員は恐怖のあまり、車で逃げようとするが、エンジンがうまくかからず必死で鍵を回しているとかかり、死に物狂いで運転した。


分隊C)化け物だ...契離 蓮は生きていたんだ。撃たれて死んだはずなのに...こんなことならアンチアビリティシステムを使うんだった...とにかく今は別働隊と合流しなければ...


トランシーバー)私メリーさん、今車が目の前に見えるの。


分隊C)へ...?来るな。来ないでくれ。許してくれ。


トランシーバー)私メリーさん。今車の中にいるの。


分隊C)許してくれ。頼む頼む頼む頼む頼む。死にたくない死にたくない死にたくない!!


俺はそっと車を止め、車の中を見回すが気配も何もなかった。


分隊C)助かったのか?


トランシーバー)私メリーさん。今あなたの目の前にいるの。


隊員はソッと前を見ると前から車の光が見えた。しかも、速度は80キロを超えている。隊員は衝撃に備えて頭を守る体制を取った。


ドガン!!


車は正面衝突したが、停車していた為、あまり車は凹まなかった。隊員はぶつかってきた車の車内を見るとそこには別働隊の死体が座っていただけでシートやフロントガラスが血だらけで生きている人間は1人も乗っていなかった。俺は窓の外や周りを必死に見渡すが人影すら見当たらない。すると...


トランシーバー)私メリーさん。今、あなたの後ろにいるの。


隊員は後ろを勢いよく振り向くと。


キャリーシートのあたりに月明かりに照らされた黒い人影が見えた。隊員はゆっくりとフロントガラスの方を見ると左手にトランシーバーを持ち、右手に銃を持って銃口を突きつけた男が立っていた。


トランシーバー)私メリーさん。今あなたの目の前にいるの。


蓮)you failed from running away from me《ユーアー、ファイルド、ランニング、アウェイ、フォーミー》(あなたは私から逃げることに失敗しました。)


隊員C)こ、この化け物め!


隊員は腰から拳銃を抜き、撃つがびくともせずボンネットに立つ男はニヤリと不適な笑みを浮かべこう続けた。


蓮) you must die!《ユー、マスト、ダイ!》(あなたは死ななければならない。)Your death is constant and inevitable《ユーアー、ダース、イズ、コンスタント、アンド、イネビタブル》(あなたが死ぬことは不変であり避けることはできませんよ)Then・go・to・hell!《ゼン、ゴー、トゥ、ヘル!》(では地獄に堕ちろ!)


ドウゥン!!


市街地に1発の重い銃声が響き渡る。


蓮)思ったよりも楽しかったな。でも、まだもう一つ分隊が残ってる。もしかしたら家に来てるかもな、急がないと。


俺は何かに使えるかもしれないと家を襲撃した分隊と別働隊の死体合計4体を運んだ。


蓮)重すぎる...覚醒の能力で身体能力が上がってるのはいえ、装備を着てるし流石にきついな。


家には?誰もいないようだ。良かった。よし、とりあえず死体は俺の部屋にまとめるか。俺は死体を部屋においた。そういえばアンチアビリティシステムとか言ってたな。

アンチアビリティシステムねぇ。直訳すると能力を消す機能ってことか?


蓮)はぁ、神無刀架紅のフォーム解除してみるか?なんか対抗策として使える能力だといいけど...


俺は失敗覚悟で神無刀架紅のフォームを解除する。


蓮)神無刀架紅。俺の力を代償に余計な鎖は解いてやる。だから、力を貸せ。来いよリリス。フォーム黒百合

〈代償〉

Aweikening《アウェイクニング》(覚醒)

〈解放〉

Lily schwarz《リリーシュヴァルツ》(黒百合)


俺がそう唱えると神無刀架紅は黒いオーラが包み込んだ。10秒ほど立つと体が重くなった。能力が消えたのか?すると、包んでいた黒いオーラが消えていき、中から折れた黒い刀が出てきた。刀の鍔はついておらず、その代わり黒い百合の装飾が施されていた。


蓮)こんな折れた短い刀で戦えるか!儀式は失敗したのか?


はぁとため息をつくと右目に違和感を覚えた。


蓮)ん?視界が赤い?


俺は右目を触ると手に血がついていた。


蓮)なんで目から血が...ウグ、グボァ...ゴホッゴホッ、ウェェェェェ。


俺は急な吐き気に襲われその場で吐くと、それは"大量の血"だった。


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