少数組織の会議

蓮)うーん!よく寝た。


俺はベッド上で一息つくとスマホでSNSを確認した。


蓮)ふ〜ん...長野県の黒い救世主ね。動画に俺が映ってるとなんか恥ずかしいなって、これ拡散されてるじゃん。って、この投稿100万もいいねついちまってるじゃねぇか!!派手にやりすぎたかな...まいっか。


俺は下にスクロールすると一件のニュースを見つけた。


蓮)ん?このニュース...


俺は一件のニュースの内容に釘付けになった。読み終わると私服に着替えて一階に降りた。下には朝ご飯を食べる鈴仙と強矢がいた。


鈴仙)おはよう。


強矢)おはよう。


蓮)おはよっ。早速だが、テレビをつけてくれ。


強矢)おう、分かった。


そして、強矢がテレビをつけるとニュース番組がやっていた。


ニュースキャスター)えぇ、こちら現在東京の新宿にいます。昨日の大地震に続き、謎のモンスターたちの襲撃を受け、新宿は見るも無惨な形になっています...


その映像はとても酷かった。普段の新宿とは思えない程の瓦礫が散らばっており、あたりの建造物やオブジェクトには赤い血がこべりついていた。


鈴仙)酷い...何よこれ...


強矢)新宿がこんなめちゃくちゃに...子供いただろうに...ひでぇや...


部屋には重たい空気が立ちこめる。その時、それの空気を切り裂くようにインターホンがなった。2人は食事をしていたので俺が対応しに行った。


ピッ


蓮)どちら様ですか?


と声をかけると、5倍くらいの大きさの声が返ってきた。


神楽)その声は蓮か!?生きてたのか!良かったぁぁ。


その声にとても驚いたが、それもよりも神楽が生きていた事への安堵が勝った。俺は急いで玄関に向かい扉を開けると待ち望んでいたかのように俺にとてつもない勢いのハグを決めた。


神楽)生きててよかったよ。ここの家にいなかったらうちの下請けから社員や上層部を全て動員してお前を探すところだったよ。


蓮)やりすぎだよ。まぁ、とりあえず家に上がれよ。茶ぐらい出すからさ。それと...


俺は改まり、


蓮)今後のことについて話そうと思う。


神楽も真面目な顔になり、頷いた。俺は神楽を家に上げ玄関の扉を閉めた。


蓮)とりあえず、皆んなの生存は確認できた。そして今後の事について話そうと思う。


鈴仙)質問なんだけど、この人は誰?


蓮)あっ、そういえば何も言ってなかったな。こいつは九十九 神楽だ。九十九財閥の現当主だ。財閥となると腐るほど金があるから何でもできて俺もとても助かっている。説明はまだこんなとこか。


鈴仙)あなた、そんなに凄い人だったのね...


神楽)凄いって言うほどでもないけど、よろしく。ちなみに君の事は蓮から聞いてるから紹介は大丈夫だよ。それと、塚本 強矢。以前はすまなかった。蓮を見つけて、殺気立っていた。あれは完全に俺が悪い。治療費だ、受け取ってくれ。


そういうと神楽は懐から厚い封筒に金を入れた強矢に渡した。


強矢)えっ!!?ちょっとそんなにいらないよ。俺はほぼ無傷だし、受け取るなら蓮の方が...


蓮)そんなこと言わずに受け取ってやれよ。あの時のこと、結構後悔してるって言ったからさ。俺も火傷なら完治してるから安心してくれ。


強矢)そこまで言うならお言葉に甘えて、頂くよ。


そう言うと強矢は分厚い封筒を受け取った。


蓮)よし、紹介と言いたい事諸々は終わり。ここからは計画についての内容に入る。では、これからの事をザックリ話すと、東京に引っ越す。


鈴仙)待って、それは危険すぎるわ。Xだけでも相手が大変なのにモンスター達を倒さないと行けないのよ。私は反対するわ。


蓮)否定早いって、落ち着け。俺も考え無しに行こうっわけじゃない。


俺は咳払いをすると理由話した。


蓮)東京にはみんなの知っている通り沢山のXとモンスターがいる。さっきニュースでな政府が何もしないせいで、国民の不満が今爆発して日本の政府はズタボロらしい。デマの可能性のもあるが、俺のことについてもSNSに投稿されちまってるよ。ちなみに、100万もいいねついてて相談しても消してくれそうな気配は無いよ。


神楽)と言う事でどっちみち引っ越さなければならない。安心して欲しいのは家の手配は終わってる事だ。


鈴仙)はぁ、そこまで考えているのなら納得はするけど...危険だと思ったらすぐ逃げてね。


蓮)それはもちろん。ちなみに強矢の妹の装加に関してだが、一緒に暮らしてくれて構わないぞ。


強矢)それは助かる!ありがとう蓮!


蓮)と言う事で活動拠点はその家になるが、とりあえず東京を制圧する。その後に、色々な県に遠征して各地のモンスター達を狩り尽くすつもりだ。今後の予定はこんな感じ、異論とか提案がある人はいる?


強矢)ないかな。


鈴仙)今のところは特にないわ。


神楽)俺もない。


蓮)よし、決定だな。明後日にはこの街を出るから明日は必要なものをまとめて来てくれ。


強矢)了解


鈴仙)えぇ、分かったわ。


神楽)オッケー!あっ、そういえば。特注で前々から蓮が欲しかったって言ってたバイクを持ってきたんだ。生死が分からなくて一応持ってきだけど正解だったな。


蓮)え!?マジ!!


俺が嬉しそうにすると神楽は俺の手を掴んで外に連れ出した。


蓮)わぁっ、早いって!


俺は子供のようにはしゃいで外に出るとそこにはYZF-R7のホワイトカラーが置いてあったが、俺の苗字がアルファベットで書かれたエンブレムが付いていた。


蓮)これ...本当にもらっても大丈夫なのか!?


神楽)何言ってんだよ!お前のために特注で作ったって言ったろ?生存祝いだよ!


蓮)生存祝いで夢が叶うなんてな...幸か不幸か...まぁ、とにかくありがとう!


俺は神楽にお礼を言ってバイクにまたがり...またがったはいいが...


蓮)神楽!俺...免許持ってねぇわ!!


神楽は静かに俺に近寄り、俺の頭を叩いた。

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