パンデミック
蓮)俺のことは何言ってもいいが、綺に対するその言葉は聞き流すことはできない。
先生)貴様!!生徒の分際で、私にこんな事を!!もう許さん。おい、戦える奴は手伝え。こいつの根性叩き直してやる。
そう先生が怒声混じりに言うと、クラスメイトの数人が声を上げ、こちらに向かってくる。
俺は相手する分には問題ないが、強矢が心配の眼差しを向けていた。
蓮)なんだ?たった1人に10人もかかってくるのか。
そう言うと、先生に加勢する数人は半笑いを浮かべながら近づいて来た。俺は警戒体制に入ると同時に能力の準備をした。
蓮)こいよ。
そう呟くと攻撃を仕掛けて来た。正面から衝撃波が飛んできたが、余裕を持って躱すと、さらに文房具とチョークが飛んできた。それも躱すが、チョークが壁にあたり砕け散り、俺の方に飛んできた。危なげなく避けるも、正面から突風がきて後ろに吹き飛ばされてしまった。
バリン!
蓮)くっ!!押されている。
このままじゃ、負ける。神無刀架紅を使うか?いや、それでは怪我どころでは済まなくなる。仕方ない。あまり気は進まないがあの能力を使うか...
クラスメイトA)大口叩いてた割には弱いなぁw
としきりに煽るが、俺はそれを無視し、体勢を整えると左の親指を立てて、それを下に向け、能力の構えをした。
蓮)能力発動。ヤソ...
俺が言葉を呟こうとした時、突如大きな地震が起きた。その震度は軽く7は超えるだろう。とてつもない衝撃に、学校内にいた人や外にいた俺は地面から空中へと浮き上がった。
蓮)どわっ!!?
クラスメイト達もこれには驚きの声を上げた。女子は叫び声を上げていた。
クラスメイトB)なんだよこれ!?!うわぁぁ!!
やがて地震はおさまり、静けさだけが残った。その数秒後、静けさを叩き割るかのように跳ね上がるような振動に咄嗟に全員声を上げた。
先生)一体何が起きているんだ!!と、とりあえず!避難だ!!全員運動場に避難しろー!!
と号令をかけると我先にと廊下に飛び出して行った。外にはクラス関係なくたくさんの人たちがごった返していた。俺は覚醒の能力で身体能力が大幅に向上しているため、軽く学校の屋上に飛び乗って、俺は俺で避難していた。
蓮)これじゃあ、戦闘どころじゃないな...
と能力が使えず、不完全燃焼で終わってしまったことを少し残念に思って、徐に街の方を見ると火が上がっており、俺は違和感を覚えた。火事なんて災害では起こるが、燃え方が不自然なのと煙が出ていたないのにも関わらず赤く染まっている道路や家を見て俺は直感で災害以外の何かが迫っている事を考えた。
蓮)何が起こっているんだ?
そう俺が囁いた時だった。女子のキャーという悲鳴が人々の喧騒を断ち切った。そして視線がそこに集まるとリレーのように悲鳴が移って行った。
蓮)なんだ!!?
当然、俺の視線もそこに釘付けになった。目を凝らしてよく見るとそこには異形の生き物が人々を殺戮していた。
蓮)Xなのか?いや違う。
それはXではない、アニメやゲームなどで登場するゴブリンだった。街の方から来たようだ。
蓮)赤い物は血で、奴らが殺して回ってやがったのか...!
俺は神無刀架紅を創造して、ゴブリンを殺して回ろうとした時、激しい咆哮が空から聞こえて来て俺は咄嗟に耳を塞ぎ、咆哮のした方向を見るとそこにはとてつもなく大きなドラゴンと大量のXが降って来ていた。
蓮)なんなんだお前ら...お前らは一体、どこから来たんだ...
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