追憶との契り 1/3

-9年前-


俺はその日、誕生日を迎えるはずだった。誕生日プレゼントとして、静岡県の旅行をする事になった。その日は色々なところを観光したため、体がクタクタになった。しかし、その疲れを忘れるほど事前に予約していた伊豆の旅館がとても良かった。夕食はたくさんの料理が出てきて誕生日を祝ってもらった。一生忘れない"思い出に残るはずだった。"その夜、俺は外の物音で起きた。時間は11時ごろだっただろう。眠たい目を擦りながらも外の様子を確認した。すると、遠くで声が聞こえた。この旅館は少し山間にあり、周りに民家などが無く声が届くはずもない。

声の主)誰かー!お願い助けて!!

と、遠くで女性の声のようなものが聞こえた。俺は様子を伺ったものの異様な気配を感じ取ったため俺は助けに向かった。しかし、親は起こさなかった。理由としては、俺はXを狩っていることを家族に話していなかった。それ以前に、政府に口止めされていたのだ。だから俺は1人で助けに向かう事にした。その間に助けを求めている女性は少しでも生きれる方に賭けたいのか、ずっと叫んでいた。そして俺は女性のところに向かい、落ち着かせた。

蓮)何があった?


女性)助けてって!!子供じゃないの!?危険すぎるわ!今すぐ逃げて大人を呼んできて!


蓮)大丈夫だ。チビで頼らないかもしれないけど、これでも俺は政府に雇われる。ここに来た理由はまた後で聞くとして、何に襲われているんだ?人か?獣か?


女性)人じゃない。だけど獣でもない、見たこともない異形の生物に襲われているの!それよりあなた政府に雇われているの!?こんな子供が...あなた!政府と関わるのは危険よ!!あの人達h


ドゴーン!!


女性が何かを話そうとした時、何かが吹き飛ぶ音が聞こえた。そちらの方を向くと、数本の木が宙を舞っていた。


蓮)下がれ!木が降って来るぞ!気をつけろ!!


ドーン!バキ!ゴト!


と数本の木々が降ってきた。この時点で確定した。"奴がいると"


X)¥€#__&_#_vjpj's.dwj€@/:*〆×÷+$%¥°々:〒@!?


言葉のような人の言葉ではないものを発して、一本角を生やした人のような生物がいた。俺は冷静に能力を発動させた。


蓮)なんて言ってるかは知らねぇけど、人を襲うならお前を生かす理由はない。お前を処分する。拒否権はない。


その時の俺は何かに取り憑かれたかのように声音が低かった。そんな俺を尻目に頭痛がし、頭の中で音が響く。それは俺の体調の異常ではなく。目の前にいる奴が原因だと言うことに時間を有さなかった。


X)私は彼女を殺せと指示があったからそれを遂行するだけだ。人の子よ、そこをどけ。でなければ殺す。大人しくそこを避ければ見逃してやる。


だからなんだ?俺が避ける必要はないしこれが俺の仕事だ。


蓮)んな事は俺には関係ない。俺が狩り、お前が死ぬ。この戦いは勝てば生きる、負ければ死ぬじゃないんだよ。俺がお前を狩る。その選択肢しかない。さぁどちらにするんだ?死ぬか?処分されるか?選べ。


助ける理由などない。一度人を襲ったXは弁明の余地も救いの道などないのだと俺は思った。そして再び頭痛とともに言葉が脳に響いた。


X)我が死ぬ?滑稽なことよ。我を前にしても尚、立ち塞がるか。良いだろう、人の子よ、名をなんと申す?


蓮)俺の名前か?俺は契離 蓮、政府に雇われた狩人だ。


X)契離 蓮、貴様のような人の子がいたことを後世に伝えてやろう。せいぜい抗うが良い。


蓮)んじゃ、9歳初めてのX狩りと行こうじゃねぇか。


俺は自分の拳を握り締め。Xは刀をどこからともなく出してお互い戦闘準備を完了した。


ヒュォォォー


と不安な風が吹いて来た。その風と共に、木の葉が風で取れて、落ちた。その途端、俺はXの目の前に行き、拳を構え、踏み込んだ。


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