準備万端

戦闘後、俺は保健室に行き、戦闘に参加しても問題ないか先生に診てもらった。その結果、痣ができていて内臓にダメージがいっているかもしれないと言われたが俺は、どうしても綺の手助けをしたかったから、危なくなったら戦闘を離脱すると言う事で先生は渋々了承してくれた。


綺)お兄ちゃんどうだった?


そう心配そうに聞いてきた。

蓮)右の脇腹あたりに痣ができていて内蔵にダメージが入っているかもしれないから、あまり無理はできないかな。痛みとかがやばくなってきたら戦線離脱するよ。


それを聞くと綺は申し訳なさそうな顔をしていた。


綺)本当にごめんね。


と綺は呟いていたが俺はニコッとした笑顔で『綺のおかげで思ったより軽傷で済んで良かったよ。守ってくれてありがとう』といい綺を宥めた。


それから30分後、俺達は連勝し続け、怪我も重症となることなく、"最後の訓練相手"となった。


強矢)よう、蓮。お前も勝ったんだなw妹任せの情けないお兄さんw


と煽ってきたが、俺は無視し続け、やがて飽きたのか舌打ちをしてチームメイトの所に行った。


綺)なんか感じ悪いね。お兄ちゃんも言い返してやればよかったのに。


蓮)基本的に煽りに乗った奴が負けなんだよ、むしろ感情的になって戦闘に支障をきたすかもしれないだろ?だから煽りにはあまり乗るな。


綺)分かったよ。


納得できないような顔をしていた。

そんな事を話しているうちに戦闘準備が完了し、両チームとも位置についた。


先生)両チーム、位置について!


校庭の砂をザッと踏み締めた。


先生)戦闘...開始!!


その瞬間俺の体が軽くなった。誰の能力だと俺は少し慌てたがすぐに分かった。


綺)お兄ちゃんに能力使ったから少しは身体能力が上がったはずだよ。


蓮)分かった。ありがとよ綺、お前の後ろは...俺が守る。


俺がそう呟いたと同時に俺たちは前へと脚を踏み出していた。

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