聖婚──神のコスプレしてセックスしてく!
みんな大好き、紀元前・シュメールの大地母神イナンナ。今ではイシュタルという名のほうが有名だ。
その神が活躍した頃のエピソード。儀礼のひとつとして、王はイナンナの夫ドゥムジに扮し、女の神官がイナンナに扮してスるわけだ。引用元には、『妻』となる女……という記述はないので、これはそういうことなのだろうか?
以下引用元。
『古代オリエントの神々 文明の興亡と宗教の起源』 小林登志子:著 中公新書2019 p114.115
イナンナ女神とドゥムジ神の聖婚儀礼
『イナンナ女神の冥界下り』に見られるように、イナンナ女神の対偶神はドゥムジ神で、両神の聖婚儀礼については時期や意図について諸説ある。
初期王朝時代には、都市国家で、都市神とその対偶神との間での聖婚儀礼がおこなわれていた。ラガシュ市ならば、 ニンギルス神とバウ女神との婚礼で、前二二世紀半ばのグデア王の像碑文には「元旦にバウ女神の祭におこなうべき結納である」として、 グデア王からのバウ女神への多数の供物が列挙されている。
イナンナには高位の女神官が、一方ドゥムジには人間の王が扮しての交合、つまり聖婚儀礼は、ウル第三王朝からイシン第一王朝(前二〇一七 ─ 前一七九四年頃)にかけておこなわれた。聖婚儀礼は王の即位と関連があったともいわれ、植物、動物そして人間の豊饒と多産を祈念したと考えられている。
前一〇〇〇年紀の新アッシリア帝国および新バビロニア王国では、たとえばバビロン市ならばマルドゥク神と対偶神ツァルパニトゥム女神との間においての象徴的儀式であった。しかも、神像を使用し、寝台も用意されて、神の婚礼がおこなわれた。
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