貧乏神
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これで人気になれば、収入につながって、お金持ちへの道も早くなる。
ここんとこで、さちは
「ヤメテシマエ……」
「ヤメテシマエ……サチハ」
誰かの声が聞こえた。誰かが、さちの名を呼んでいる。とてつもなく低くて、ガサガサした男の声。
さちは
「サチハ……」
呼ばれた方を向くとそこには、長く長くノッポで、
翁は見るからに貧しそうで、そいつを見たさちは、
「誰?」
さちは、酷く
「ワシハオマエノカケイヲダイダイマモッテキタマモリガミ……ナナドシラン……」
さちの家系の守神? ——つまりは
「さちになんの用?」
「イマシメニキタノダ……。オマエガヨコシマナミチヲススモウトシテイルカラダ……」
「ワルイコトダ……。ユルサレルコトデハナイ……。カネモチニナロウナド……」
「なんで!? 何がいけんの!? れいらん、言ってた。本当のお金持ちは、
「ソンナモノ、イツワリダ……」
「
「ハシタナイコトダ……。ヤツラハ、ハシタナクゴウユウシ、ソレヲコキュウスルノトドウトウニアタリマエニオモイ、ソレヲシナイ、デキナイモノヲ、デクノボウトミナシ、グロウスル……。カネモチトハ、ソウイウヤバンナイキモノナノダ……」
それは——否定できない。さちもそれで、かなり苦しんだ。
「オマエハ、ソノヨウナヤバンジンニナルナ……。マズシクアレ……。マズシイモノハ、ヒトヲミクダサナイ……。ヒトヲグロウシナイ……。マズシイコソガセイギダ……。タカノゾミヲスルナ……」
貧乏神は、さちに
「レイラトカイウ、ドウケムスメノザレゴトナドニ、ミミヲカタムケルナ……」
れいらんの名前を聞いた時、身体がピン! と反応した。れいらんが
「サア……オマエハイッショウ、マズシクイキルノダ……サチハ……!」
改めて、貧乏神は、さちに念を押した。さちは神に言い放った。
「絶対イヤ!!」
目が覚めると、いつもの起床時間だった。身体がふわふわしていた。寝ていた時の記憶は、うっすら残っていた。
「さちは絶対、お金持ちになってやるんだ」
ぼそりと
『ナラバ、カラダデワカラセテヤル……。オマエハカネモチニハナレナイ……』
貧乏神の声が、
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