パワースポット
生徒会長を決めるまさに当日…
莉央さんがいきなり立候補を取り下げたらしい。
オレは慌てて莉央さんを探した。
するとちょうど職員室から出てくるところだった。
なぜ立候補を取り消しにしたのか聞いてみると、莉央さんは…
「きっと奈留実さんが生徒会長になるわ。そしてわたしは、全力で奈留実さんのサポートをするの‼︎」
とガッツポーズをしたじゃないか。
「それで莉央さんは、いいの?」
「うん!あ、あと…生徒会長になったらわたしと付き合ってって言ったの…あれほんとは好きだからとかじゃなくて…その…張り合ってたっていうか……ごめんなさい‼︎」
と謝ってきた。
うん。まぁどっちみち生徒会長に莉央さんがなっても付き合うことは、なかったと思う。
ってか、オレはお断りしているに違いない。
そして莉央さんは、さらに謝ってきた。
「なんか…いい感じだったのに壊してしまってごめんなさい。」
と。
ん?
どういうことだ?
「えと、それはどういう意味だろう?」
オレがキョトンとすると莉央さんは、
「大丈夫‼︎そこらへんも全力で奈留実さんのサポートするからっ!すぐ元通りになるよ」
と両手で♡をつくって笑った。
…
ん?
よくわからなかったけど、莉央さんはとてもスッキリと生き生きとした顔をしていた。
そしてやっぱり奈留実が生徒会長になった。
早速奈留実におめでとうを言いたかったけど、奈留実はとても忙しそうだったのでとりあえずボランティア活動に没頭しようと準備をしていた。
すると莉央さんがやってきて、
「生徒会室に向かってください」
となにやらニヤニヤとしているじゃないか。
なんのニヤニヤ?と思いつつも生徒会室に入ると…
「あ、道久!」
奈留実をみるなり一目散に奈留実の元へ向かって
「奈留実‼︎おめでとう‼︎」
と奈留実を抱きしめていた。
で…
湧き上がる拍手。
それにびっくりして我にかえった。
あ…つい…うっかり本能のままに…
…
「やっぱり二人は、付き合っているんですね♡」
と後輩が言ってきた。
なのでオレは、
「あー…、付き合ってた…って言うのが正解かな?」
と奈留実をみると、
「うん。」
と少し寂しそうに笑った。
「でもね、オレは奈留実が今でも好きです」
と奈留実を見つめて正式に告白をした。
すると奈留実も、
「わたしもです」
とこたえてくれたじゃないか!
するとまた拍手喝采。
そして、次の日から生徒会室がパワースポットだと騒がれるのでありました♡
次の日、莉央さんは
「わたしが協力するまでもなかったね!ってか二人ずっと両思いだったもんね」
と笑った。
「えっ?」
とオレがびっくりすると、
「鈍感ー…」
と冷ややかな目をする莉央さん。
「あ、奈留実ちゃんだ。おはよー」
と奈留実に駆け寄る莉央さん。
そしてオレにも振り向いて
「おはよ♡」
と奈留実は、声をかけてくれるのでありました。
「オッス♡」
とオレも返事をするのでありました♡
オレたちが付き合いだすと、生徒会もどんどん盛り上がり最高の学校へとなっていくのでありました。
おしまい。
学年一の美少女がオレを彼氏に任命いたしました…が、実はオレたちは…さらに学年ニ番目の美少女もオレのこと好き…かも知れません… 猫の集会 @2066-
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます