理解
奈留実がしてくれた話は…
とあるおばあさんと男性の話だった。
ある日、大金持ちのおばあさんが水と一緒にのまないといけない薬を持っていて苦しんでいたの。でも、おばあさんお水を忘れてきちゃって道端で苦しんで困っていたの。
そこに、貧乏な男性が水を持って歩いていてね、おばあさんにお水をあげたの。
そして男性は、立ち去ったんだけどおばあさんは、その男性を必死に探したの。
でも、見つからなくてね。
数ヶ月後、貧乏な男性はとある会社の面接に行ったわけ。
水を買うのがやっとだった男性は、ボロボロの洋服だったから受かるわけないって本人も周りからもそう思われていたの。
でも…
そこの会社の社長さんがそのおばあさんだったわけよ。
それでその人柄の良さで男性は、その会社に採用されてね、一生懸命働いてついにはそこの社長さんになったわけ。
と、話してくれた。
「だから、わたしも莉央さんにそうなってほしかったの」
という奈留実。
え?
どうなって欲しかったんだ?
「うーんとー…、莉央さんって…どうなったっけ?」
「だからー、笑ってくれたってこと」
…
はぁ…。
ん?
「なんか…話ズレてるっていうかー…」
「ううん。ズレてない!要するに、困っていた人がいたらどうしたか聞いて、相手に寄り添うってことが大事っていうこと。」
「あー、だから莉央さんにさっき色々聞いてたんだ。」
「うん。そもそも莉央さんがわたしに色々してきていたじゃない?攻撃してくるってことは、わたしに向けられたエスオーエスなんだって思ったの。だから、莉央さんを救ってあげたかったの。そのエスオーエスがなんなのか、一緒に解決してあげたかったからさ。」
「あー、そういうことか。」
「うん。だって苦しんでいるのに、さらに攻撃してもなんにも解決にならないでしょ?どうせなら、敵は多いより味方を多くしろってね!」
「味方か…」
「そ、だからそうやってどんどん味方増やして手を繋いでいけばみーんな幸せになれると思うの。歪み合うよりもみんな笑ってたほうが幸せじゃない」
と、奈留実は笑った。
わかる‼︎
オレは奈留実の笑顔をみてものすごく共感した。
オレも奈留実がずっと笑っていてくれたらそれでもう幸せだ‼︎と心から思った。
そんな次の日…
生徒会長を決める日だったんだけど…
続く。
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