ついていけない…

 奈留実は、莉央さんに

「それは、ごめんなさい。」

 と謝った。

 

 …そもそも奈留実が自分でわたしは、一番かわいい!あんたは二番目‼︎なんて言っていたならまだしも…みんなが勝手に言ってるだけなんだから、奈留実はなにも悪くないと思うんだけどな…。

 

 そんな謝る必要ある⁇って悶々としていたら、莉央さんが

「謝られても嬉しくない!ってか、どうせバカにしてるんでしょ⁉︎」

 とカッとなった顔をしていた。

 

 すると奈留実は、また冷静に

「わたしは、莉央さんが一番だとおもうけどな。」

 なんて言い出した。

 

「はぁ?」

 と、さらに莉央さんお怒りモードに。

 

 おいおい…大丈夫か?

 

 チラッと奈留実をみると、奈留実は真っ直ぐ莉央さんをみて

「あのね、入学した頃わたし莉央さんをみて綺麗な人だなぁって心から思ったし、一年生から生徒会を一生懸命頑張っていたじゃない。それに…道久を生徒会ボランティアに呼んだのも莉央さんだよね?わたし…莉央さんに敵わないって思った。だから…あの…そんなこんなで…身を引いたの。わたしは一番なんかじゃない。そもそも一番とか、二番とか言いたい人に言わせておけばいいじゃない。わたし達には、ちゃんと素敵な名前があるわけだしさ!」

 と笑った。

 

 身を引いた?

 ん?

 なんの話だろうか…。

 

 よく話についていけなかったけど、なんか…

 

 なんか…莉央さん、お怒りモードじゃなくなったような…。

 

「あー、やっぱり身を引いたんだ?ならわたしの勝ちだね!」

 

「…うん。」

「ウソだよ‼︎わたし、むしろ嫌われてる」

 と莉央さんが笑った。

 

 えっ⁉︎

 だれから嫌われてるの⁉︎

 

 もう…話についていけない。

 

 でもさ、でも…なんか二人って…いい感じじゃない⁉︎

 

 いつのまに和解したっ⁇

 そんでもってオレ…話ついていけませーんっ‼︎

 

「あのー…話についていけません。いったいお二人は…なんの話を…⁇」

 

 二人の顔を交互にみると二人は、顔を見合わせて、

「「ひーみつ‼︎」」

 と笑い合っていた。

 

 …

 

 まぁ、よくわからないうちに和解できたんだけど、とにかく和解したならいっか!と三人でお店を出た。

 

 

 そして莉央さんを途中まで送り奈留実とそこからは、二人になった。

 

「奈留実は、ほんとすごいね!」

 と感心すると、とある話をしてくれた。

 

 

 続く。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る