第29話
そしてまた別の日、小雨が降ってきた。それはゆっくりと激しい雨になってきたので、訓練はすぐに中止になった。
リトルブルーは訓練場の入り口付近でライアンの姿を見かけた。
すると、同じ場所から
「ふ、面白いな。私はお前のような強い男が好きだ」
声がした。こちらからは死角になっていて見えないが、ポルカの声だった。
「強くなんかない」
今度はライアンの声だ。
ポルカはしばらくライアンを見つめ、言った。
「新しく入った彼女のことをきにしているのだろう。実際、彼女は特別だ。戦いにおいて才能がある」
「だったらなんなんだ」
少し語尾を荒げてライアンは声を搾り上げた。
「やはりお前に興味が沸いた。お前の中に何があるのか、私は知りたい」
ポルカの腕が、ライアンの肩へと伸びていく。ふれる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます