第11話

「自分の気持ちに折り合いをつけてからでも、遅くはないぞ」

その頃、団員に導かれて闘技場の中を歩くリトルブルーの姿が見受けられた。彼女はおどおどと怯えた表情で、ライアンに近づいてくる。

「な…!」

どうして彼女がここにいるというのか。

「諸君、ここに来てもらったのは、リトルブルー・フランツさんだ。以前獅子との戦闘において、我々を助けてくれた。彼女の強さを見取り、我がスヴィズム団に入団してもらうこととなった。仲良くするように」

リトルブルーの容姿を批判するものもいたが、大多数の者は拍手喝采を上げ、彼女を歓迎した。

ライアンは明らかに萎縮している彼女と向かい合う。

「君、団に入るのか」

問われ、硬直するリトルブルーの代わりに、ノノが前に踊りでた。

「俺が誘ったんだ。彼女、すごく強くてとってもチャーミングだからね」

ノノがウィンクすると、女性の団員たちがときめいて目眩を起こした。

「あ、えと、ごめんなさい、誘われて、断りきれなくて」

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