『地球人類救出作戦』

やましん(テンパー)

『地球人類救出作戦』

 

 『これは、また、D級宇宙ホラー的ジョークである。』


      😤


 21世紀中盤、地球人類は、どうにも止まらない戦争に、まだ明け暮れていた。


 かなりの地域が、すっかり荒廃してしまっていたが、エリートたちは、あまり気には、していなかったのである。



      🌃



 銀河連盟は、いいかげん、呆れてはいたが、宇宙の宝石と呼ばれる、地球から密輸される『蜂蜜』の魅力には勝てず、見て見ぬふりであった。


 しかし、このところ、地球の蜜蜂は危機に瀕していて、これも、もはや、時間の問題になりつつあったのである。


 そこで、機を見るに敏な、アッチャカトゥーラ星人は、地球人類の未来は、もはや短いと判断したのである。


 そこで、銀河連盟の制止を無視して、巨大宇宙船を地球に向けて発進させた。


 ワープを繰り返し、それはほどなく、太陽系の木星近傍に到着したのである。

 

 その宇宙船は、大体、地球の月に匹敵するくらいの規模がある。


 これは、当然に、身を隠すなんてものではない。


 しかし、まさしく、不意打ちを狙っていたから、地球の各政府には通知をしなかった。


 こいつは、ワープしなくても、光速の70%は軽く出せる。


 科学技術が、地球とは段違いである。


 そこで、地球は、おおさわぎになってしまった。



   🙅🙅🙅🙅🙅🙅🙅



 地球第1区大統領(銀河連盟のことは知らないが、地球最大の権力者)


 『えらいこっちゃ。地球ガード部隊はどうした?』



シポク科学大臣


 『あまりに、ふいで、対応不能です。』



第1大統領


 『あれは、なんだ?』



シポク科学大臣


 『さあ。人工物体にしては大きすぎます。しかし、我々の常識を越えるなら、話しは別ですが。』



第1大統領


 『このままだと、どうなる?』



シポク科学大臣


 『あっちゅうまに、地球に激突します。終わりです。でかすぎます。ただし、知性があるなら、分かりません。』



第1大統領


 『通信したか?』



シポク科学大臣


 『はい。応答ありません。』



第1大統領


 『至急、停戦して、第2、第3、第4、第5、第7、第8大統領と、緊急会談だ。』



シポク科学大臣


 『あいあい。第6大統領は?』



第1大統領


 『ほっとけ。役にはたたん。』



   😤😤😤😤😤

 

 

 銀河連盟との関係があったのは、実は、地球第6大統領だったのだが、第1大統領とは、犬猿の仲であり、やはり、呼ばれなかった。



第6大統領


 『ふん。また、しかとしかと?』



科学顧問マヤコ


 『しかと、しかとしましたね。』



第6大統領


 『銀河連盟に、問い合わせしてください。あれは、何か? と。教えてくれたら、蜂蜜2倍無料。』



マヤコさん


 『はい。……………返事が来ました。あれは、アッチャカトゥーラ星人の、巨大宇宙船だそうです。』



第6大統領


『あっち……とら? 連絡できるかい?』



マヤコさん


 『暗証番号をもらいましたあ。』



第6大統領


 『よし。個別交渉とゆこうか。』



  🙋🙌🙋🙌🙋🙌🙋🙌



 アッチャカトゥーラ星人は、蜂蜜10倍と引き換えに、明日の朝、全第6合衆国国民を、宇宙船に収容すると約束した。


 一方、他の国々は、第6合衆国大統領の予想通り、核兵器を総動員して、アッチャカトゥーラ宇宙船を攻撃することにした。



  😱😱😱😱😱😱😱😱



 アッチャカトゥーラ星人は、優れた科学力を持っていたが、やや、大切なところで、先走る、勘違いしやすい、という、性質というか、ことがあった。


 今回も、そうだった。


 地球全体との交渉成立と、早とちりしたのである。



 しかし、第6合衆国の国民の集団的転送にしくじって、宇宙に散逸させた。


 さらに、宇宙船の操縦を間違えて、地球に激突させてしまった。


 ついでに、ちょうど、急所に地球の核兵器の直撃を受けたので、さすがの巨大宇宙船も、ついに、壊滅したのである。



  😩😩😩😩😩😩😩😩


 

 もうちょっと、仲良くしていたら、こんなことには、ならなかったろうな、と、銀河連盟は失望したが、どうにもならないのである。

 

 後の祭り。あとの後悔先に立たず。覆水盆に返らず。


 地球は、宇宙に散ったのである。



         おわり



    🛸🚀❇️👾👽️


 




    🙇🙇🙇🙇🙇

 



 





 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

『地球人類救出作戦』 やましん(テンパー) @yamashin-2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る