第11話 友好の手紙
ポーションをたくさん作って寄付した。
やっとゴールだ、そう思ったが終わらない。
その後は野菜や穀物とポーションを交換するためポーションを作った。
それが終わると今度は俺の収納にもたくさんのポーションをストックするまでポーションを作った。
なんだろう、小出しに目標を設定をされて、まるで目の前にニンジンをぶら下げた馬のように働かされた。
ゴールについたと思ったら「OK、次の任務は更に向こうだ」とか言われてみ?
マジで心が折れそうになるから。
そしてラスボスの2段階目を倒すと3段階目が始まるあの感じ。
4回目が無くてラッキーと思ったけどよく考えたら3回ゴールを作るなよとは思う。
俺は部屋から出る事を許された。
そしてすぐに謁見の間に呼ばれ入ると父上が俺を呼ぶ。
4回目!
まさかの4回目だと!
「ご苦労だったな。他のパーティーは集まっている。椅子を用意しなさい」
「どうしました? 優しいですね」
「椅子はいらんか」
「いえ、必要です」
「ふむ、お前がやらかしをしなければ怒ることは無い。まずは自分自身の胸に手を当ててやらかしを心から反省するのだ」
「はい!」
うわあ、淡々と説教を受けている。
これはこれで怖い。
言い返せば長くなるか。
「まったく、返事だけは一人前だな。座っていいぞ」
「はい!」
「さて、早速だが、フラグ、隣国ローズストロベリーに向かいエルフの王に謁見し、友好の手紙を渡してくるのだ」
「分かりました」
また仕事か!
もう4回目だぞ!
いや、まて、エルフの国に旅をして戻ってくるだけか。
悪くない。
もっと言えば人間関係のしがらみがない。
旅はいいものだ。
雨が降ろうが風が強かろうが面倒な人間を相手にするよりは楽だ。
「それと、両国の境にあるエルフの村を将来的に交易の拠点とする案が出ている」
「ターンポイントの村ですか」
「そうだ、手紙を渡すついでに、ターンポイントについての調査、報告書を作成するように」
うわ、面倒なのが来た。
情報に不足があればまた俺が行って調べてくるパターンのやつ!
手を抜いたらダメな案件のやつきたああああ!
「フラグ、分かっていると思うがやらかすなよ?」
「はい! ご心配なく!」
「お前はラブエルフ王国の第二王子だ。そしてエルフであるモモイロとパーティーを組んでいる、フラグのパーティーは両国の平和を象徴している。しっかりとターンポイントで王子としての役目を果たし、大事な友好の手紙をエルフの王に届け、王子としての役目を常に忘れぬよう振舞うのだ」
「はい!」
うわあ、圧が凄い。
そこまで大事なら兄さんにやらせればいいじゃないか。
信頼できないなら俺に振るなよ。
「言っておくが私とアニサマは多忙だ」
「……はい」
「何度も言うが大事な王子の務めだ。役目をしっかりと果たすのだぞ? 、もしできなかった場合の罰を考えておいた方が良いか?」
「いえ、立派に務めを果たしてきます!!」
俺はシャキッと返事をした。
「バットよ、フラグは役目を果たせると思うか?」
「私の友にして第二王子であるフラグ・エルフは必ず役目を果たします」
バットが真っすぐなまなざしで言った。
「モモイロはどう思う?」
「フラグなら大丈夫です。やる時はやる男です!」
モモイロが笑顔で言った。
「ミステリ、どう思う?」
「大丈夫です、フラグならやれます」
ミステリは当然のように言った。
「いいパーティーを持てて父として嬉しい、フラグ、3人の期待を裏切らぬようにな」
「必ずややり遂げます!」
圧が強いだけじゃなくて包囲するような手まで打って来た!
「4人パーティーで行ってくるのだ!」
「はい!」
としか言えねええええ!
しかも父上が俺達4人をパーティーに認定した。
たとえ今まで4人がパーティーではなかったとしても周りはこれから俺達を4人パーティーとして見るだろう。
でも、予言が出た4人で旅が出来る。
これで予言の事が何か分かるはずだ。
4つの予言が出て4人で旅をする。
何かが分かる。そう予感させる旅。
4人でエルフの村を目指す。
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