第1話 合宿1日目

「おはよう優輝!何で15分も遅れたの?何時に起きた?」

「・・・6時に起きました。」

「少なくとも5時半には起きた方がいいっていったよね?」

「・・・はい。すみません。」

僕が早起き嫌いだし苦手なの楓も知ってるじゃん!

「楓せーんぱーい、優輝せーんぱーい!!おっはようございまーす!!」

おお。園香。朝からすごい元気だな。すごい。

「おはよう。園香ちゃん。早いわね。」

「えへへ、楓先輩に褒められた~!」

全く、本当に園香は楓のこと大好きだな。

「おはよう、優輝さん!」

あ、透だ。

「おはよう、透。透も早いな。」

「そりゃあそうだよ!合宿がとっても楽しみだから!」

そっか、みんな合宿大好きなんだった。僕と治人以外。

「おはようございます!部長!」

あ、悠が来た。

「おはよう、悠。」

「あー、ワクワクしてきました!」

すごいな。みんな朝7時前なのに元気だ。

「残すは治人だけか・・」

「まあ飯島くんはいつも遅いから・・・」

そうだな。治人も早起き嫌いだし。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「おはよう・・・」

あ、やっと来た。もう7時半近くだ。

「飯島くん!さすがに遅すぎ!」

「悪い悪い。起きたら6時半でな。」

「もう、きちんと目覚ましかけてよ!」

・・いつもの風景だ。

「さあ、喧嘩してないで行くぞ。楓、治人。」

「だって飯島くんが・・・」

「だってこいつが・・・」

ほんと、犬猿の仲なのに息だけはピッタリなんだよな。

「さあさあ行こう!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「さあ着いたよ!宿はどこかな・・・」

「え、わかってないの?楓?」

「ここからは車が通れないから歩きで行くんだけど・・」

「だけど?」

「ちょっとわかりづらいところにあるみたいで・・あ、ここだ。運転手さんに道聞いといてよかった。」

おお、楓、用意周到だな。

「よし、着いた!ここだよ!」

「「「「「おお~!」」」」」

「と~っても綺麗です~!」

「すごい!すごいよ優輝さん!」

「ちぇ、家でゲームしてたかったのに。」

「まあまあ、治人先輩。いってみたら楽しみはありますよ。」

治人・・・ここにまで来てゲームをしたいのか。

「いらっしゃいませ。お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか。」

「あ、今日から6名で予約した鷹森です。」

「鷹森さま。お待ちしておりました。六部屋の予約ですよね?」

「はい。そうです。」

「チェックインをしますので少々ここでお待ちください。」

「はい。」

あー、知らない人と話すのって緊張する。

「はい、チェックインが完了しましたのでお部屋までご案内します。今回のお部屋は3階に成ります。」

「ありがとうございます。」


「こちらでございます。」

「「「「「「うわ~!綺麗!」」」」」」

わお。全員で揃った。みんな息ぴったりだな。

「ではこれで失礼させていただきます。何かありましたらフロントまでご連絡ください。」

「あ~、眠くなってきた。」

「優輝、まだ早いって。まだ3時だよ?」

「夕飯になったら起こして・・・zzzz」

「わ、もう寝ちゃった。じゃあ男女に別れて荷物を部屋に運んで。男子たちはあっちの二部屋。」

「「「はーい。」」」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ちょっと優輝!」

「わぁ!なんだい、ビックリしたじゃないか!」

「もう6時半なの!夕飯の時間!」

「え、本当!?夕飯はなーに?」

「知らない!さっさと行くわよ!遅れちゃう!」

夕飯のメニューくらい教えてくれたっていいじゃないか・・・



「あー、美味しかった!」

「ね、特に鳥の唐揚げとか。」

「そうですね~。もう私お腹一杯です~!」

「さーてと、寝よう!」

「ちょっとストップ、優輝。まず歯磨き。そしてお風呂にはいって。そのあと布団の準備をするから。」

「え~?お母さんみたいなこと言わないでよ~・・」

「そのお母さんから頼まれたのよ。優輝はなにかとサボるからよろしくって。」

「むー・・・」

あーあ、だめかー。



「これで全部終わった~!さあ寝るぞ!」

「はいはい、おやすみ、優輝。」

「おやすみ~!!」

「優輝先輩、寝るの早いですねー。寝るときが一番たのしそう~。」

「全く、いつでも眠そうなのよ。さて、私たちもちょっと早いけど寝ましょう。さ、園香ちゃんは自分の部屋に。」

「は~い。おやすみなさ~い、楓先輩。」

「おやすみ、園香ちゃん。」


                          続く・・

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