第135話 人がいっぱい
真白達が車で移動してから約10分。スタンピード対策総本部に到着した。
「…………人がいっぱい」
車の中から窓を覗く真白は、人の多さに気圧される。しかし、窓から見えてる人の殆どは探索者だ。それも、海老名ダンジョンの時よりも多い。今回のスタンピードは必ず終息出来るようにする為かなりの数の探索者を集めているみたいだ。
「到着しました」
「はい。今仮面被るので待ってください」
真白を乗せた車は現地の対策総本部になっている建物前に到着した。
しかし、ここでも真白は素顔をあまり見られたくないのか、仮面を被る。あまり目立つのは嫌なはずなのに着けてる仮面のせいで逆に目立ってる事に本人は気づいているのだろうか。
「行きましょう」
「はい」
真白は車を降りる。その瞬間周りがざわめき始めた。
「おい…あれ……」
「マジで来たんだ……」
「来てくれて心強い」
「歳下の少女に期待するなんて……私達…不甲斐ないわね」
「……あの仮面…いつも着けてるのか?」
周りの殆どの探索者は真白の登場に好感をいだいてる。真白の実力は世界中に知られている為今回の件に関して期待しているのだ。
しかし中には、歳下の真白に国の運命を託すような事をしなければならないことに、申し訳なさで卑屈になる者や、真白の格好についてなどについて囁いているが、快く思わない者は一切居ない様だ。
そして、真白が建物に入ると、見ただけで分かるお偉いさん達が居た。どうやら真白の到達の知って待っていたらしい。
「『ようこそおいでくださいました。私、オセアニア連邦探索者協会総本部の総会長のハドソン・テイラーと言います』」
「……SSSランク探索者の白岩真白です。微力ながら、今回のスタンピードの件に全力でご協力させていただきます」
相手に挨拶をされ、真白は気持ちを入れ替えて姿勢をただし挨拶する。
「『来て早々で大変申し訳ありませんが、スタンピード対策の作戦会議にご参加していただいても宜しいでしょうか?』」
「はい。そちらの会議の件については、日本の桐島会長から全権を頂いてます。桐島会長も数時間後には恐らくこちらに到着すると思います」
そう、桐島は日本からも腕利きの探索者を連れて来る為遅れて到着する為、その間に行われる作戦会議等の代表は全て真白に一任されている。
普通、SSSランクとはいえ、まだ高校生の真白に全権を与えるのはどうかと思うが、桐島は真白なら大丈夫と判断した。
「『会議室はこちらです。案内します』」
真白はそのまま会議室に案内される。
少し歩くと、一つの扉の前にまで来た。そして、案内してくれた役員の一人が扉を開けた。
室内に入ると、そこには多くの人がおり、一斉に視線が真白に集まった。この会議室に居るのは殆どがオセアニア連邦探索者協会の幹部にそれに調印している各国の協会長達だ。
「…………………………………」
会議室に入った瞬間、真白は平静を装っているが内心は緊張している。
「『これで全員揃いました。早速ですが、スタンピード対策の作戦会議を始めます』」
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お久しぶりです。
急な体調不良により、一週間以上投稿出来なくなってしまい申し訳ございません。
そして、体調は少しずつ良くなっていますので、暫くは投稿が不定期になると思いますが、万全になり次第二日に一回投稿に戻したいと思います。読者の皆様には大変ご迷惑をお掛けしますがどうかよろしくお願いします。
追記
この暑さで体調をくずしやすい為皆様も水分補給や暑さ対策をしっかりと行なって下さい。
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