第131話  美味しいは正義!

「「「「「……………………………」」」」」


 今、その空間は沈黙が支配している。

 龍也の爆弾発言に真白のクラスメイト全員が思考が追いつけていない。

 それもそのはず、つい最近近くに新たなダンジョンが出現し、そのダンジョンが食材ダンジョンという超希少なダンジョンで、ドロップする食材は全て高級なのだ。それがタダで、しかもただのクラスの打ち上げで食べれるのだ。

 龍也は遠慮するなと言うが、普通は無理な話しである。


「………モグモグ………おぉ〜…石井さん! このコンフィとポトフ、凄く美味しいですよ!」


 そんな中、周りの空気がよめていないのか、真白は遠慮なく料理を楽しんでいる。

 まぁ実際、食材の調達は真白がやったのだ。

 勿論、ドロップした食材は一旦協会に卸してから正式な手続きをし、龍也が買い取った。


「皆んな、真白と石井さんって、実はこんな感じの人だから。…とりあえず、今回は遠慮しないで楽しもう」


 唯一まともだった佳織がクラスメイト達に声をかけた。

 佳織の言葉で何名かが食事を始め、それにつられ周りのクラスメイト達が食事を始める。


「「「「「「「「!!!」」」」」」」」


「う、美味い!!」

「これすっごく美味しい!!」

「こんな美味しい料理初めて!」

「流石ダンジョン食材!」


 だが、美味しい料理を食べたクラスメイト達は料理を口にした途端、先程の沈黙が嘘のように楽しく料理を食べている。


「やっぱり、美味しい料理の前では些細な事ですね」

「だな!」

「真白、石井さん……普通の人は遠慮するんです。だから自重してください」


 真白と龍也は佳織に注意される。

 しかし、今まで翠と相良にも何度も注意されてきた二人だ。恐らく無理であろう。

 けど、結果的にクラスメイト達は楽しんでる為打ち上げは成功である。

 その後は龍也はその場を後にし、真白達は数時間料理を楽しんだ。


—————————————————————


今回短めです!

そろそろ日常回は飽きたので、話しの展開を大きく進めたいと思います。

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