第49話  『絢爛の魔女』

 50,000PV突破!!

 読者の皆様本当かありがとうございます!

 近況ノートに書いた通り、明日投稿の49話を本日投稿します。

 今回の近況ノートの方も是非読んで下さい。を呼びましたので、チェックしてみて下さい。


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 『絢爛の魔女』、ルーシー・モリス。

 5年前、ヨーロッパ州の各国のダンジョンの深層の探索と調査、スタンピード終息の貢献、更にはB級ダンジョンを単独攻略など、数々の実績を持つ。他にも、以前真白が使った魔法技術、『多重詠唱』を開発し、探索者全体の技術向上にも貢献した。その事が評価され、世界で3人目のSSSランクになった女傑である。

 そんな人が突然現れたら驚くだろう。実際に4人は驚いている。


「え、え!? 嘘……」

「な、何で? 何でここに!?」

「…桐島さん! どういう事ですか!?」


 翠、相良、龍也の3人は狼狽える程だ。真白は目を見開いて何も言わない。


「Ahaha……you seem to be surprised(あはは……驚いてくれた様ね)! It seems like you’re so surprised that ——(驚き過ぎて——)」

「デッカイ!!」

「——What (え)?」


 真白のでかい声にルーシーも含め他の4人も頭の中が『?』になった。

 真白の驚きはルーシーの登場ではなく、彼女の胸に視線がいっている。

 まぁ無理もない、…ルーシーの大きさは、グラビアアイドル顔負けだ。おまけに、大理石のようなすべすべの肌に長くて綺麗な脚、そこら辺のモデルよりもモデルらしい妖艶な美女だ。

 真白は、自分は同年代よりも発育は良いと自覚はしていたが、それでも自分とルーシーの胸を交互に見比べてしまった。


「ましろちゃん…女性の体を見比べるところ、星歌と同じよ。するにしても相手を選んで!」

「真白! 目の前の人が誰だか知ってるでしょ!!」

「…………………………」


 相良と翠は真白の発言を嗜める。しかし、龍也は何も喋らなかった。男が入ったら危険な会話だと判断したからだ。


「……I didn’t expect to be surprised by my bust(私の胸に驚くとは)…」


 どうやらルーシーの後ろにもう1人女性の人が居たらしく、通訳したらしい。彼女も真白の発言に驚いたようだ。


「…すいません」


 そして、真白が自分がどんな発言したのか理解して申し訳ない顔をし謝った。そして真白も姿勢を正し挨拶する。


「Nice to meet you, Ms.Morris(初めまして、モリスさん). My name is Mashiro Shiraiwa(白岩真白と言います). I'm sorry for what you said earlier(先程の発言、申し訳ありません).」

「「「「「!!」」」」」


 真白がルーシーに英語で挨拶と自分の発言した事を謝罪する。

 まさか、真白が英語で返すとは思わず、ルーシーと翠と相良、桐島や通訳さんまでもが驚きの顔をしている。龍也だけは真白が英語を話せるのを知っていたから驚きはしなかった。

 勿論、真白はネイティブな会話は出来ないが、真白の通う学校は進学率の高い私立の進学校。その中でも真白の成績は学年トップクラスだ。日常会話や簡単な挨拶ぐらい当然できる。

 そして、真白は冷静になったのか、この状況でSSSランクの人が居る時点で話しの内容がどれだけ重大なのか察した。


「あ〜〜…。会長さん、SSSランクの人が居るという事は結構大事な話しになります?」

「…あ、あぁ。そうなるな」

「わかりました。すいません、しばらくお待ちください。……え〜と、……何処にしまったかな?」


 そう言って、真白が自分の時空間バックを漁り始める。そして、目的の物を見つけたのか、それを人数分取り出す。


「What is this(これは何)?」

「白ちゃん。これは片耳ヘッドセットかい?何に使うんだい?」

「まぁ、これは説明より試す方が早いです。取り敢えず皆さん、これをスイッチを入れて耳に付けて下さい」


 真白が全員に一つずつ渡す。真白が全員の手本になる様に付けて、他のが真白に倣って片耳に付ける。


「あーあー…皆さん、私の言ってる事わかりますか?」


 真白が問いかけると———


「真白…あなた普通に喋っているだけじゃない」

「ましろちゃん、これちゃんとスイッチ入ってるの? インカムみたいに声が響かないんだけど」

「白岩さん、これは何だね?」

「白ちゃん、何の仕掛けがあるんだい?」


 ———日本人組はこんな感じである。

 しかし、イギリス人組は違う。


「『え! 嘘? 英語!?』」

「『あの…皆様は日本語で話されてるんですよね?』」


 と、今度はイギリス人組が日本語で話して来てるのに、日本人組が驚く。


「え! 日本語!?」

「どういう事?」

「モリス様、私は今、日本語で話しているんですが…そちらはどの様に聞こえるのですか?」

「『英語で聞こえるわ。そうよね、シャーロット?』」

「『はい。私も英語で聞こえます。モリス様』」


 ここで通訳さんの名前がシャーロットと言うのを真白達は知った。

 5人が困惑していると、———


「なるほど。…白ちゃん、面白いアイテム持ってるね」

「小魔石を動力にしている物で、名称は『通訳ヘッドセット』(片耳インカム型)です」


 ———龍也はこのアイテムの使い道を理解した。

 真白は、名称を言った後にアイテムの説明をした。

 『通訳ヘッドセット』は、海外の人と会話出来る様に、自分の言葉が話す相手の国の言語に聞こえる様に通訳するアイテムである。そして、相手の言葉も自分の国の言語で聞こえる様に通訳される。

 と、説明した。

 真白は、製造工程は話さなかったが、これには、【念話】と【通訳】のスキルを付与して造ったアイテムである。


「なるほどね」

「またいつのまにかこんな物造ったのね」

「白岩さん、これは凄いな」

「白ちゃん、いいの造ったね!」

「『凄く便利なアイテムね』」


 どうやら、好評みたいだ。

 真白は、これで本題に入れると思い、話し出す。


「では、皆さん全員が言葉が通じたので、早速本題に入りましょう」

「『そうね』」

「「「「……」」」」


 5人が真剣な顔で話し合う姿勢になる中で、———


「『私の仕事が……』」


 ———シャーロットが仕事を失い、ただ立ったままになってしまった。

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