傘 ~140字以内の物語~

とろり。


曇り空 そして


降水確率20パーセントの

雨が降り出した


放課後の昇降口で

傘を忘れた君を見つけた


僕は自分の傘を

傘立てから取り出すが

元に戻した


僕も雨が止むまで待っていた


……


君と一緒に帰りたい


僕はそう思っていた


二人は少しの距離を挟んで

無言のまま

空を見上げていた



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傘 ~140字以内の物語~ とろり。 @towanosakura

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