19:※ミィのきもち
ボクは、スライム。
ニンゲンに、見つかる、倒される。
ボク、こわい、いつも、にげる。
仲間、いっぱい、倒される、悲しい。
今日も、ボク、逃げる。
ダメ、逃げる、無理。
このニンゲン、速い。
ボク、倒される、悲しい。
? ボク 生きてる。
このニンゲンの攻撃、痛くない。
ボク、生きたい。
ボク、コウゲキ、する!
! このニンゲン固い!
でも、アキラメナイ!
ー・ー
『レベル上昇に伴い、種族がスライム1からスライム2へ進化しました』
力が湧いてくる!
ボク、レベルアップしてる!
頭も良くなってる?
この人間、殴ると強くなる!
この人間、攻撃痛くない!
『レベル上昇に伴い【鑑定】を取得しました』
新しい力、沸いてきた?
カンテイ?
なんだろう?
使ってみる?
名前 :設定なし
レベル:60
種族 :スライム2
属性 :水
魔力 :360
魔防 :360
敏捷 :600
スキル:【鑑定】、魔包1
これがボク?
よくわからない……
仲間のスライム見てみる!
あの仲間を【鑑定】!
名前 :設定なし
レベル:2
種族 :スライム1
属性 :水
魔力 :6
魔防 :6
敏捷 :10
スキル:魔包1
え! これが普通のチカラ?
ボク強い!
この人間のおかげ!
でもこの人間もう攻撃してこない……
「お前、頑丈だなぁ……」
ボク頑丈? 倒せない?
でもボクもっと戦いたい!
もっと強くなりたい!
この人間はどれくらい強い?
【鑑定】!
名前 :ケイオス
レベル:7834
種族 :人【剣士】
属性 :無し
魔力 :0
魔防 :23502
敏捷 :37603
スキル:【眼】【レベル制御】
……ナニコレ?
何も知らないボクでもわかるよ!
この人間……ケイオスは……すごすぎる!
でも魔力0……
だからケイオスの攻撃はボクに効かないのね。
ボクの攻撃がケイオスに効かないのも納得!
「俺の初黒星はお前かぁ……」
クロボシ? 何だろう?
あ!
ケイオスが飛んだ!
居なくなる?
勝つのあきらめた?
戦いは終わり?
嫌だ!
ケイオスと一緒に居たい!
「キュイ……」
ケイオスの言葉はわかる。
でもボクは話せない……
ケイオスが降りて来た。
ケイオスにくっつく!
人間の町の方を見てる……
ケイオス、居なくなっちゃう……?
「お前も一緒に来るか?」
「キュイ!」
嬉しい!
ケイオス大好き!
でも強くなりたいから攻撃する!
ケイオスに体当たりして肩に乗る。
くっついてこっそり肩に噛みつく。
ケイオスはすごいから痛くないよね?
はむはむ……
『レベル上昇に伴い、種族がスライム2からスライム3へ進化しました』
はむはむでも強くなれる!
「よーし、一緒に行くか! 相棒!」
「キュ!」
ボクはケイオスと一緒にどこでも行く!
ー・ー・ー
「えっ? 何? スライム? 可愛いっ!」
知らない人間に抱きしめられた。
ケイオスと違う人間、だけどなんだか……
気持ちが良い……力湧いてくる……
『水魔力の供給により【魔包】スキルレベルが上昇しました』
この人間にくっついてもボク強くなる!
たしか……ターニャってケイオスが呼んでた。
ターニャも好き!
ー・
「ハは! 雑魚が! 跡形も無ク消えたカ!」
嫌な人間から急に火が出た。
ケイオスはボク守ってくれた。
だけどボクは水だから火には少しは強いんだよ!
でも不安……もっと強くならないと!
はむはむ……
ー・
「ミィちゃんはケイオスさんの相棒ですっ!」
ターニャがボクの事をミィって呼んだ。
ボクは水スライムのミィ!
ケイオスのアイボウ!
アイボウってなんだろう?
仲間ってこと?
ケイオスの仲間になれたなら嬉しい!
もっと強くなる!
はむはむ……
ー・
「ハっ! 雑魚ガ雑魚と組んデも雑魚なんだヨ!」
「雑魚かどうか、試してみたらどうだ?」
「キュウ!」
ケイオスと一緒に悪いヤツ倒す!
悪いヤツを【鑑定】!
名前 :ガイア
レベル:31
種族 :人【外道士】
属性 :火
魔力 :248
魔防 :124
俊敏 :62
スキル:火魔法3
ボクの方が強い!
でも戦うのケイオス……
またケイオスはボクを守ってくれてる。
ボクも役に立ちたい……
はむはむ……
『レベル上昇に伴い【擬態1】を取得しました』
新しい力!
どうすればケイオスの力になれる?
『擬態1を使用します』
「キュキュキュキュ!」
ボクの体が!
ボクはケイオスの手の形になった!
『【魔包2】を使用します』
「キュイッ!」
これでケイオスの力になれる?
「そろそろ終わりにしよう」
「ハ?」
ケイオスがボクの魔力を使って攻撃する。
悪いヤツをぶっ飛ばした!
ボクが居ればケイオスも強くなる!
「キュイ!」
ボクとケイオスは強い!
アイボウだからね!
ー・ー・ー
「迷った! スライムが大量発生している畑はどこだー」
「キュウゥゥ」
「しかし、なんでまた急にスライムが大量発生したんだろ? なあミィ?」
ケイオスはスライム倒すお仕事に来てる……
ボク、仲間のスライム倒したくない……
「お! なんかスライムの気配があっちからするぞ!」
「キュゥ……」
ボクにも分かった、仲間が沢山あっちに居る。
ケイオスはどんどん仲間の方に近づく。
……そうだ、 ボクが先に行って逃げるようにお願いしよう!
そう思ったら体が勝手に動いた。
「あ! ミィ! どこ行くんだ!」
「キュキュキュキュ!」
ボクはケイオスを置いて仲間の所に急いだ。
仲間見つけた!
黄色い土スライムが沢山集まっている。
――みんな! 逃げて! ここは危ない!
――むぅむぅ急になんだ? 水スライム?
――ここにいると人間に倒されちゃうよ!
――むぅむぅしかし、ワレワレ行くところが……
――そうじゃ……むぅむぅ……
おじいちゃんやおばあちゃんが多いみたい。
行く所が無いの?
どこから来たんだろう。
――アンタ! ニンゲンのナカマね!
おじいちゃんスライムを説得をしていると、元気な土スライムが地面から飛び出してきた。
――ニンゲンにミカタするならヨウシャしないわよ?
――待って! ボクは戦いたくない! 皆の為に……
「おーい! ミィ待てよー! 仲間になってくれそうなスライム居たかー?」
えっ? 仲間になりそうなスライム?
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