第13話

 それは、なんでもないような普通の朝のことだった。

子供たちを学校へと行かせたあと、カレンは何の気なしに、カゲの部屋を覗いた。

本当になにも考えていなかった。覗いたというより、見てしまったという方が近いかもしれなかった。

カゲは部屋にいた。同時にカゲが、何か煌めいた青い宝石を持っているのを、カレンは見た。

宝石の光は、青い筋になってカゲの顔を照らしている。

カレンは声も出せなかった。

青い宝石を持っている。カゲが。

心臓がバクバク動きだした。

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