第2話

今日は学校が休みだからたくさん本が読める。

カレンは、長椅子に座ってため息をついた。

隣の部屋から説教の声が聞こえてきた。

「もう!こんなに汚して!カレンを少しは見習いなさい!」

どうやら子供達が雨上がりの庭で泥遊びをしたらしく、廊下はドロドロの足跡でいっぱいだった。

カレンは本を置いた。

「カレンは、こんなことしないよ!静かに読書してるのよ。あなた達ももう少し大人しくしなさい!」

この施設で最年長の自分と、まだたった6歳の子達を比べたって仕方がないと思うのだが。

この施設の院長は、言い訳を許さない厳しい性格だ。他人にも、自分にも。

子供達は、それを知って、口答えをせずに説教が終わるのをただじっとして待っている。

少し可哀想になってきたので、カレンは子供達の味方についてあげることにした。

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